甘え上手

甘え上手はうつ病知らず!?上手に甘えて心の負担を軽くしよう

もしも誰かに何をしてもらったり助けてもらったり……そんな時あなたはまずなんと言いますか?
『ありがとう』それとも『ごめんなさい』、どっちですか?
ここで真っ先に『ごめんなさい』と言ってしまったあなたは、甘え下手ではないでしょうか。
甘えることが極端に下手だと、様々な負担が心にかかって無意識のうちにストレスも溜めやすいもの。実際、うつ病になる人の中には甘え下手な人が数多くいます。
ということは逆に、上手に人に甘えることで心の負担を軽減することだってできるんですよ。

(うつ病患者こそ『甘え下手』)
うつ病に対する偏見のうち非常に多く言われるのが『うつは甘え』という考え方です。
仕事や学校を休み、布団の中や自室でただ黙って寝込んでいる姿をそのように言われるわけですが、そういう人たちの『甘え』の基準はどこにあるのでしょう。
うつ病ではなく活動的で明るい人でも、甘えている人はたくさんいます。
『うつは甘え』と言う人は、ただ活動的であるかそうでないかだけで、判断していませんか?
もしももっと甘え上手だったとしたら、その人はうつ病になっていなかったはず。
何故なら、甘えるということは本来自分がやるべきことを他人の手に任せたり、いわゆる我侭を押し通したりするわけですが、そのどれもがうつ病の人にとって非常に苦手なことだからです。
なんでも自分だけで解決しようとした結果、自分の限界が見えずに頑張り過ぎたり、それでもできない自分に落ち込んでしまったりする傾向にあるうつ病患者は、限界までたくさんのものを抱え込んでも、それを他人に振ろうとはしません。
できないのは自分が至らないから、がんばりが足りないから……人に頼むのは申し訳ない、頼むことで『この程度もできないのか』と思われたらどうしよう、そんな気持ちが他人へ甘えることを拒否させるのです。
今はうつ病でなくとも一人でなんでも抱え込んでしまいがちな人は要注意です。

(甘え甘えられる関係は信頼のバロメーター)
見ず知らずの他人に気安く甘えることは難しいですが、親しい友人や家族になら甘えやすいのではないでしょうか。
それは生きていく上で誰もが無意識にやっていること。むしろそうやって甘えられる相手であるからこそ、友人や家族との仲も円滑にいくというものです。
『甘える』ということは、自分の抱えたものをいくらか相手に預け、相手がそれを受け入れることで成立します。
相手が拒絶すればそこで終わってしまうわけですから、お互いの関係性の深さを測るバロメーターであるとも言えるでしょう。
ここで注目すべきは、相手とは『甘え甘えられる関係』であること。自分の荷物を半分もってもらう代わりに、相手の荷物を半分持ってあげるような関係がベストと言えるのではないでしょうか。

(分け合うことで心の負担を軽くする)
前述したように、互いの荷物を分け合って持つような関係性の相手に甘えることは、お互いの心の負担を軽くするのに有効です。
自分のつらさをちょっとだけ請け負ってもらう代わりに、相手のつらさも少し請け負う。
ただ一方的にどちらかが甘えてばかりでいると、片方はただ疲れてしまいます。それは良い甘え方とは言えません。
また、何もかも全てを相手に丸投げしてしまうと、抱えた荷物が重すぎて相手は潰れてしまいます。
『相手の負担にならない程度に、時々、少しだけ』が基本。
ここの匙加減を間違えてしまうと『甘えるな』ときつく叱られたり、関係を遠ざけられたりすることに繋がります。
他人の目を気にしがちなうつ病の人には、その部分を恐れて甘えることができない、という人もいます。
ですが匙加減さえ間違えなければ、親しい相手に甘えられて『ありがとう』と言われることで極端に不愉快な思いをする人はそうそういません。
大切なのは甘える度合いと、いざとなったら相手の甘えを受け入れようという気持ちです。

(『ごめんなさい』ではなく『ありがとう』)
甘えさせてもらった時、あなたが言うべき言葉は『ごめんなさい』と『ありがとう』、さてどちらでしょう。
ここは是非真っ先に『ありがとう』と言っておきたいものです。
時々、何をしてもらっても『ごめんなさい』しか言わない人がいますが、そういう人の心の根底には、ひどく自分を卑下する気持ちが眠っていることがあります。
『こんな私があなたの力を借りてごめんなさい』と、まるで自分が悪いことでもしているかのように謝ってしまうわけですが、何の気なしに手を貸した方としては、悪いことをされたわけではないのに謝られてもなあ、という気持ちになることが多々あります。
『手を貸してもらって申し訳ない』ではなく『手を貸してもらって助かった、ありがとう』という感謝の気持ちこそ、相手に伝えるべき心。
申し訳ないという気持ちばかりが先立って甘えられない人は、一歩引いて客観的になってみて下さい。
自分自身が自分の価値をどう思っているのか、他人の手を借りるに値しないような人間だと、自分を卑下していないかどうか。
口癖のように『ごめんなさい』をしてしまっては本来の意味も薄れてしまいますし、手を貸した相手も恐縮してしまいます。

(『依存』にならないよう要注意!)
甘える時に最も大切なこと……それは、相手に『依存』してしまわないこと。
ほんのちょっと荷物持ちを手伝うはずったのに、いつの間にか全部荷物を持たされていた……なんてことになっては、相手にかかる負担は相当のものです。
特に物理的にではなく、精神的な甘えが相手への依存になると、依存されたほうがうつ病になってしまいそうなほど、相手の心に負担がかかります。
やっかいなのはこの依存、自分では非常に気がつきにくいのです。
『最近あの人に頼りすぎていないかな』『あの人がいないとむやみに不安に襲われたりしてないかな』などと、常に自分に問いかけて、相手への依存度を自覚するように心がけましょう。