新型うつと職場の問題について

まさに現代病!職場が抱える「新型うつ」の問題とどう向き合うか

近年、もはや社会問題となりつつある「新型うつ」。その定義そのものが曖昧なのにも関わらず「患者」は増加する一方で、企業側にも混乱が広がっています。新型うつで苦しむのは、患者当人だけではなく、彼らを抱える企業もなのです。

企業はどんな問題を抱えるのか

新型うつの蔓延により企業が抱える問題として最初にあげられるのは「理由のわからない突然の休職」ではないでしょうか。ストレス原因がはっきりわかっている場合は、企業側にも対応しやすい状況であると言えるでしょう。しかし新型うつの場合、企業側はどのような状況でその人がストレスを抱えているのか非常に把握しにくく、どのように対策すべきかもわからないまま、診断書を突きつけられて突然休職、といったケースも多くあります。

休職して療養するのかと思えば、旅行や趣味などは精力的に行える……その間、傷病手当などを支払う企業側としては、遊んでいるのに給料を支払っているような感覚に陥ることもあります。そうなれば患者への評価はどんどん低くなる一方。それが他の従業員に知られれば、職場の士気に関わってきます。突然あいた穴を皆でフォローしているのに本人は元気に遊んでいると受け取られ、いざ患者が職場復帰となっても、従業員同士の関係がぎくしゃくしてしまい、それでまた再発……ということも考えられます。

新型うつとはどんなものかを知る

企業側がまずやるべきことは、「新型うつとは何なのか」を深く知ることだと思います。近年、テレビなどでも新型うつの特集が組まれて報道されたりしますが、情報をそれらだけに頼り漠然としたイメージだけを抱えていては、根本的な対策はできません。できれば医師などの専門家から話を聞く、勉強会を開くなどして、従業員のメンタル問題について積極的になることが大切です。

精神疾患を抱える人はできるだけ雇いたくないのが本音……という部分も企業側にはあるでしょうが、人は機械ではありません。人が心を持っている以上、そこに不具合を起こしてしまうこともあるのだと、まず知ることです。

産業医やカウンセラーなど、相談できる専門家をつくる

近年、産業医やカウンセラーを置く企業も少しずつ増えてきていますが、そのような専門家の存在はとても心強いもの。休職期間中の療養の報告も、産業医を通じたほうがよりスムーズに行えるでしょう。また企業側も産業医に従業員のメンタルケアについて相談することで、事前に従業員の新型うつやメンタルの異常により気がつきやすくなります。

産業医やカウンセラーを置くことが難しいようなら、相談だけでもできる医師や専門家の存在を作っておくだけでも違います。一般の人が新型うつを始め、さまざまな心の病について理解することはなかなか難しいもの。知識として知っていても、かける言葉などはどうしても感情的になりがちです。さまざまなシーンにおいて患者とどう接したらよいのか、休職のさせ方や職場への復帰などはどうしたら良いのか、第三者の立場から専門的な意見を求めることは重要です。

従業員のストレスを減らす

企業側がすぐに、簡単にできるのが「ストレスを減らす環境づくり」ではないでしょうか。何も大掛かりなことは必要ありません。そこで働いているのが「人」であることに注目すれば良いのです。人はどんなことを言われたらストレスを溜めるのか、そこに着目して、評価の仕方や言葉の選び方をほんの少し変えるのです。

例えば、AとB二つの仕事を任されている人がいるとします。Aの成果は上々ですがBは上司が希望するような成果がまだみられません。そのような時、できていないBの仕事について責めるのではなく、成果の出ているAの仕事を褒めることでBの向上を求めるようにするのです。「AはともかくBはまだできていないのか、早くしてくれ」ではなく「Aはよくできている、この調子でBも期待しているから頑張ってくれ」と言うだけで、相手が受ける印象は180度違います。

人は些細なことで落ち込むこともありますが、小さな喜びが大きな自信に繋がることだってあります。それを忘れず、小さなことでもプラスの評価を重ねていくことで自信をもたせ、仕事への意欲を伸ばしていくのです。