インターネット

やり方次第で毒にもストレス解消にも!うつ病とインターネット

今やパソコンだけでなく、携帯電話やゲーム機でもインターネットを楽しめるようになりました。
それだけ身近な存在となったネットの世界は、自宅に篭りがちなうつ病の患者にとって、貴重なコミュニケーションの場として利用されることがよくあります。
しかし逆に、ネットに依存することで症状が悪化する人も……。
では、うつ病の人がインターネットを利用する場合、どのようなことに気をつけたら良いでしょうか。

(『受け流す』ことができないうちはネットに触れないほうがいい)
ネット上には様々な情報、様々な意見が溢れています。
そこにあるのは決して自分にとって好ましいものだけでなく、見ていて不快に感じるもの、つらく思うものも。
そういったものを目にしてしまっても、軽く受け流すことができないうちは、うつ病患者がネットをするのは避けておいたほうが無難。
ネットの世界は顔の見えない人たちが行きかうスクランブル交差点のようなもの。
気に入らない相手と肩がぶつかったからと、そのたびごとに落ち込んでいてはきりがありません。
うつ病に対する偏見に基づいた意見や、自分と違う意見の人と接する時、それが原因で口論になったりして、心が疲弊してしまいます。
通常よりもネガティブになっているうつ病の人は、『自分の言い方が悪かったのだろうか』『私は間違っているんだろうか』などと延々気にしてしまったり、不安が増したりして症状が悪化してしまいます。
ある程度心が落ち着きを取り戻すまでは、ネットは控えましょう。

(顔の見えない相手だから言える、コミュニケーションの場)
ネットの世界は、画面の向こうの相手が普段どんな暮らしをしていて、どんな性格の人なのかもわからない、『通りすがりの世界』です。
ですがそういう場所だからこそ、同じ病気に苦しむ仲間を見つけ、同じ病気だからこそ共感できる励まし合いでお互いを支えあうなど、貴重なコミュニケーションができうるとも言えるでしょう。
家族や友人には言えないことでも、顔のわからない同士になら言える、そんな人もいることと思います。
そういう人たちが集まる掲示板やSNSなどで、一人で調べるだけではわからない病気に関する情報を交換したり、有益なこともネット上には多々あるのです。
初対面の人には丁寧な言葉で、節度を持って、助けてもらったらお礼の言葉を、などの一般的なネットマナーを守れ、なおかつ上記の受け流しができるようなら、思い切って飛び込んでみるとうつ解決の思わぬ糸口を掴めることもあります。

(共感のしすぎも心を疲れさせる)
ネット上で同じ境遇の人たちとコミュニケーションする際、特に気をつけておくことがあります。
それは、相手に共感しすぎないこと。
例えば他の方のうつの体験談などを見聞きして、自分のつらかった過去を思い出し、フラッシュバックを起こす人もいます。
つらい気持ちがわかる、健康な人よりもより共感できるだけに深入りしやすいのですが、人は人の、自分は自分の経験とはっきり区別をつけることがとても大切です。
相手に共感しすぎて辛いときは、ネットから一旦離れて深呼吸をする、パソコンを落として休むなどしたほうが懸命です。
それはあなたの心を守るための行為であって、決して薄情だとかいうことはありません。

(依存に注意!たしなむ程度にしておこう)
ネット上の専用掲示板やSNSなどのコミュニティには、同じうつ病で苦しむ人たちがたくさん集まり、情報交換やお互いの辛さを告白し合ったりする場があります。
そのような場所では、普段人に言えない苦しみも告白できたり、同じ境遇の人たちと接することで世界が広がったような気がしますが、ネットの世界全体から見ればそこは狭いコミュニティのひとつ。
そういったところに依存しすぎてしまうと、パソコンからなかなか離れられない、見ていないと落ち着かないなど、人によっては深刻な状況に陥る場合があります。いわゆる『ネット依存』の状態です。
バーチャルな世界だからこその魅力は大きいですが、あなたが今生きている目の前の世界のことも、時には考える必要があります。
ネットの仲間とやりとりしているだけでは、病気は治りません。
中には主治医や家族の言葉よりネット仲間の言葉を重要視して、治療や服薬を勝手に中断するような人もいますが、これは危険といえるでしょう。
それでいざ何かあった時、顔も知らないその人は何の責任もとってはくれませんし、何とかしようと思ってくれても、実際にはどうすることもできません。
あくまでもネットはたしなむ程度に留め、利用する場合は節度をもって利用しましょう。

(寝る前のネットには気をつけて)
寝る直前のぎりぎりまでパソコンをつけている人もいますが、特に不眠にお悩みの方は気をつけたいところです。
パソコンだけでなく携帯電話などの液晶画面は、脳を覚醒させ非常に眠りづらい状態にしてしまいます。
最低でも眠る一時間前には電源を落とし、画面を見ないようにしましょう。
睡眠導入剤を飲んでからも携帯で掲示板などを見ているのはもっとよくありません。
薬が効いて朦朧とし始めたときに、意味不明の書き込みをしてしまったり、しかも自分ではそれを覚えていないなど、トラブル発生の元となりかねません。

うつ病患者のインターネットはやり方次第で毒にも薬にもなります。
上手に活用して仲間とコミュニケーションし、ストレス解消していきたいものですね。