自己肯定感を養う大切さ

うつにならない心を育てるために……「自己肯定感」を養おう!

自己否定……うつ病や、うつになりやすい傾向にある人に見られる大きな特徴です。「私なんかがいたって」「私は何の役にも立たないし」そんな風に自分の存在や能力を否定し、落ち込んでしまう。そんな心を克服するにはどうしたら良いのでしょうか。

何故「自己否定」をしてしまうのか

極端な自己否定をする人は、何故そのような状態に陥ってしまったのでしょう。人は初めから「どうせ私なんて……」と思うわけではありません。自分に否定的な考え方が本能として備わっていると、生き物として生きていけません。自己否定をする考え方は、幼い頃、家族や周囲の環境から植えつけられたもののことが多いようです。

人は意外と、自分自身のことについてわからないもの。特に自我がはっきり確立していない幼少期などは、周囲が自分にどのように関わるかで自分の価値を決めがちなところがあります。周囲に「あなたはいい子」などと褒められる体験が多ければ、自分に対して肯定的な考えの土台ができますし、逆に「おまえは何をやってもだめな子」と否定されてばかりでは、「自分はだめなんだ」と思い、認められようと必死に相手の気に入るいい子であろうとします。そのような幼少期の環境が、考え方の歪みを生み出し、自己否定ばかりしてしまう考え方のくせをつけてしまうのです。

自己否定する人に「自信のある人についてどう思うか」と聞いてみると、「どうしてあんなに自信満々なのかわからない」と返ってくることが多々あるかと思います。自己否定する人にとって、自信や自己肯定などのプラスの心の要因は「条件つきのもの」であることが多いのです。

自己肯定感ってどんなもの?

自己肯定感とは、簡単に言うと「私には価値がある」という自分の存在を肯定する考え方です。随分大げさに感じますが、人が本来無意識に持っているもので、だからこそ生きようという意欲も沸いてきます。自分が大事だから、自分は価値のある人間だから生きていようという本能が働くわけです。

自己否定ばかりする人は、この「自己肯定感」が足りない、もしくは持っていないため、自分は無価値でだめな人間だと思い込み、生きる意欲を失ってしまいます。

他人基準の自己評価をやめよう

自己否定ばかりする人は、ストレスを蓄積しやすくうつ病にもなりやすいと言えます。うつにならない心を育てるためには、自分の存在を肯定する「自己肯定感」を養うことがとても大切です。

幼い頃の自己肯定感は、周囲に褒められたりプラスの言葉を投げかけられることで成長していきますが、周囲にそれを望むのは自己否定の心が育ってしまった環境では難しいこと。まずは自分の価値を周囲の言動で決めることをやめにしましょう。テストの点数や業務成績があなたという「人の価値」を決めるのではありません。周囲の人の言葉がイコールあなたの人間性の全てではありません。そこを理解することは重要なことです。

自己否定する人は周囲の目に非常に敏感です。誰かと比べて、または人の評価に基づいて「どうせ自分は」と考えてしまいがちで、それを捨てることは困難かもしれません。焦らず時間をかけながら、「この人の評価は自分の一部分だけに基づくものだ」と考えを切り替えていきましょう。

自分で自分を認める

次に必要なのは、「自分のことを認める」行為です。日常の小さなことから自分を肯定し、認めてあげることを始めましょう。それは人が当たり前にやっている些細なことですが、自己否定の強い人にはなかなかできないこと。好きなものは好き、嫌なものは嫌と言う。欲しいものを欲しいと望む。自分がやりたいと思ったことをやる。少しずつでも構わないので、繰り返すことが大切です。

自己否定する人は自分の心をうまく外に向かって表現できません。そんなことをすると周囲に嫌われるとか、誰かを不愉快にさせてしまう、そんな思いを持っているからです。嫌なことを嫌と言えず、やりたいこともがまんしてできない、そんな人がたくさんいます。「本当は嫌な自分」を嫌なままでいいと肯定できないからうまく言えない、そんな状態なのです。そのように抑圧された状態では、ストレスは溜まっていく一方。素の自分を受け入れ、心のままに生を実践していくことで、自己肯定感は養われていきます。