悲しみ

悲しみは正常な感情だがうつ病は病気、その違いを見分ける方法とは

「悲しみは正常な感情だが、うつ病は病気であり、ただの悲しみとは全く違うのです」。

ある専門家は、このようにうつ病を表現しました。誰でも悲しみを感じたり、憂鬱な気分になったりすることはあるものですが、ただの憂鬱な気持ちとうつ病は根本的に違います。うつ病が病気なのは確かですが、さらにもう一歩踏み込んで話すと、ただの憂鬱な気持ちとの違いが鮮明です。

《抑うつ状態の程度が違う》

うつ病の場合、抑うつ状態、つまり憂鬱な気持ちの程度が異なります。うつ病は、一時的な憂鬱な気持ちや失望感といったものよりも深刻なダメージを受けている状態で、心身の正常な機能がひどく損なわれています。

その状態を言葉で表現してみましょう。例えば、骨折や脱臼、陣痛など、今までに味わった‘最大の激痛’を思い出してみて下さい。その時の苦痛の10倍、しかも原因不明・・・。これがうつ病の苦痛であり、これほどまでに心的ダメージを受けている状態なのです。

《抑うつ状態の持続期間》

抑うつ状態の持続時間とは、その憂鬱な気持ちがどれほど続いているかという点です。例えば、ある人が憂鬱な気分になりふさぎ込み、その状態が1週間続いたなら、うつ病の可能性があります。

また、何か心的障害のきっかけとなるような重大な出来事が起きて喪失状態が6ヶ月以上続き、且つ全く元気を取り戻さないようであれば、それもうつ病の傾向と言えるでしょう。あなたの周りにいる人は、そのようなうつ病の「強さ」と「持続時間」が表れていますか?

《一般的なうつ病の症状とは》

もう一つ知っておくと便利なのは、うつ病の一般的な症状です。それを知っておくと、ただの憂鬱な気持ちなのか、それともうつ病なのか、違いを見分けることができます。以下、一般的なうつ病の症状です。

◇反抗的、対立的になる
普段は素直な人でも、うつ病を患うと急に対立的になることがあります。若者の場合、親に対して反抗的になり、家出をしたりすることもあります。

◇人に会いたくなくなる
もともと仲良しだった友人なのに、会いたくない気持ちになります。会社にも行きたくなくなり、社会から孤立する傾向があります。

◇やる気がない
今まで好きで見ていたテレビ番組も見たくない、熱中してやっていた趣味・活動に対する関心を急に失うといった症状が表れます。ひどく受動的になります。

◇食習慣の急変
食欲がなくなるだけでなく、ひどい時には、拒食症や過食症といった状態に陥ることもあります。

◇睡眠障害
眠れないだけでなく、眠りすぎることもあり、睡眠の習慣が著しく乱れます。

◇成績低下
学校に通う学生さんは、先生や友人との関係が崩れ、またやる気も起きないために成績が低下し、学校自体に行きたがらなくなるでしょう。

◇自己破壊的行為
生きることへの無関心さから、無鉄砲なことをしたり、時には自傷行為を行ないます。

◇過度な自己嫌悪
自分は全く駄目な人間だと思いこみ、自分は価値のない人間だと感じます。

◇原因不明の体調不良
原因なく、頭痛や腰痛、腹痛など体の不調がうつ病の症状として表れる場合があります。

◇自殺を考える
死や自殺についていつも考える傾向にあります。

以上10項目が主なうつ病の症状と言われています。しかし、注意点が一つ。上記項目は、症状の概要であって診断基準ではありません。当てはまる項目が多いからと言って、うつ病と診断できるわけではないということです。しかしながら、当てはまる症状が多い方はどうしたら良いのでしょうか。

《まずは病院で診察を受けよう》

もしかしたら・・・と思うなら、早めに病院に行って診察を受けることにしましょう。他の病気の可能性もありますので、自分の曖昧な判断ではなく、先ずは専門家に見てもらうのが最善です。