気分変調症

年中ずっと憂鬱気分……実はそれ『気分変調症』かもしれません!

なんだか年中浮かない顔をしているあの人……ずっと続いてる憂鬱な気分……実はそれ『気分変調症』かもしれませんよ?
その人の性格と思われがちなこの病気は、うつ病と非常によく似ており、そのまま放置するとうつ病そのものに発展してしまうこともあります。
うつ病以外の精神疾患に発展することもあるので、心の健康を保つ上で是非とも気をつけたい病気。
あなたは、『気分変調症』についてご存知ですか?

(気分変調症ってどんなもの?)
うつ病ほど重度ではありませんが憂鬱な状態が慢性的に継続し、物事を前向きに考えられない、仕事がうまくこなせないなどの抑うつ状態に陥ってしまうものです。
非常に疲れやすく、自分はだめな人間だと思い込むなどの抑うつ状態が若年者では一年以上、成人では二年以上続くのが特徴です。
気分変調症は若い頃に発症する人が多く、一時的な思春期特有の状態と勘違いして放置し、苦しい状態のまま時を重ねて成人することもあります。
また、男性よりも女性に発症者が多いとも言われています。
病名というより心の状態を指す言葉で、一部ではまだ議論が行われている曖昧な表現ですが、患者自身が非常に苦しい思いをしていることには変わりありません。
事実、気分変調症から他の病気へと移行していく人は非常に多く、今後より研究されていくべき心の問題です。

(気分変調症の特徴)
気分変調症は、そのきっかけになった出来事がはっきりせず非常に曖昧で、『生まれた時からずっとこんな気持ちだった』と口にする人も少なくありません。
慢性的にそのような状態であるため、周囲が『元々こういう性格の人だ』と誤解してしまうことがしばしばあります。
また周囲だけでなく本人もその状態に気がつきにくいことが、この症状の大きな問題でもあります。
慢性的に憂鬱な状態が続くため、患者自身もそれが当たり前だと思い込んでしまい、この状態が病気なのだと気付かないまま、適切な治療も受けずに何年も……というのは、気分変調症には珍しくありません。
本人は非常に苦しいのですが、『自分はこういう人間だから』と受診せず、この病気を抱えて辛い状態のまま社会生活をどうにか送っている人も、たくさんいるのです。
そうした無理や無責任な周囲の励ましなどで悪化し、最終的にうつ病はじめ他の精神疾患へと発展してしまう人が非常に多いです。

(気分変調症の人がうつ病になると重症化する!?)
気分変調症はうつ病へと発展してしまう可能性が非常に高い病気ですが、併発という形で発生することもあります。
慢性的なうつ病とも言える気分変調症を発症している人が、何かのきっかけで急性のうつ病を発症した場合、二重にうつ病にかかっている状態となり、より重篤な症状に陥るのはまれな話ではないのです。
抑うつ気分が慢性化していたぶん、通常のうつ病よりも治りが遅く、薬の効きもよくありません。
より長期的に病気と付き合っていくことになり、患者さんの負担が増えるため注意が必要です。

(気分変調症の原因って?)
実は、気分変調症の原因についてははっきりしたことはわかっていません。
性格的なものもあると言われていますが、本人の性格を形成する過程、つまり育った環境や家族間に問題があったのではとも考えられます。
厳しいしつけを受け、失敗は許されないなどの環境で育ったせいで、失敗を恐れ自身を失くし、自分はだめな人間だという思い込みが『当たり前のこと』として心の奥に染み付いてしまった結果、気分変調症を発症するような場合です。
いずれにせよ今後より研究の必要な分野であると言えるでしょう。

(気分変調症の治療はどうしたらいいの?)
慢性的に抑うつ状態が続き、その原因もはっきりしない気分変調症の治療では、カウンセリングがより重要になってくると言えます。
気分変調症の人には薬が効きにくいとも言われており、薬だけで治すことは難しいでしょう。
発症の原因となった様々な要素を拾い上げ、その一つ一つを解決していくこと、また認知療法などで自分の物の見方が歪んでいる事実に本人が気がつき、そこを改善していくことも大切です。
気分変調症の治療は、本人にとってより生きやすくなるための非常に大切なものですが、発見が遅れて治療中にうつ病を発症する方も少なくありません。
より早く気がつき、治療を始めることが重要な鍵と言えそうです。