逃げる

逃げることは悪じゃない!心を守るための回避方法を身につけよう

目の前に困難な状況が立ちはだかった時、逃げ出したくなるのは人としての心理です。
ですがそこで逃げ出さず、立ち向かうことこそ人のあり方だとする考え方が多いのもまた事実。
中には逃げ出すことはまるで悪だとでも言うように、『困難から逃げてはいけない』とする人もいますが、少し冷静になって考えてみてください。逃げ出すことは本当に悪なのでしょうか?

(心が耐え切れない時は逃げることも重要!)
目の前の困難から逃げ出さず立ち向かうことこそ良し、逃げるのはだめだとする人へまず聞きたいのです。
果たして全ての事柄から逃げることなく生きている人がどれだけいるでしょうか。
物事に立ち向かう時には、それに対処するための手段を考え得るだけの心の余裕があることがまず前提です。
何も考えられないほど混乱し、弱った状態で『さあ立ち向かえ』と言われても、足をくじいているのに全力で走れと言われるようなもの。
そこで無理をすれば転んで骨折するかもしれませんし、怪我がもっとひどくなるだけ。
『逃げるが勝ち』という言葉もあるように、時には『逃げる』という選択肢が必要な時もあるのです。
何事にも全力なのはすばらしいことかもしれませんが、上手に回避するすべを身に付けることもまた大切なことなのです。
特に、うつ病になりやすいような人は真面目だったり完璧主義であることが多く、『逃げてしまう自分』がとてつもなく駄目な人間に思えて自虐したり、逃げることを知らずにぎりぎりまで頑張りすぎて、ある日突然ぼっきり折れてしまうこともあります。
上手に逃げる方法は、時にあなたの心を救います。

(一旦逃げて冷静に体制を立て直す)
『いったいどうしたらいいんだろう……』と混乱し呆然とするほどの困難と出会った時は、立ち向かうために一旦逃げるという手があります。
パニックになった状態では冷静な判断もいい解決策も見つかるものではありません。
一旦問題から距離をおき、心を落ち着けてから改めて問題と向き合うと、混乱の中では見えてこなかったものがたくさん見えてきます。
問題を解決するために一度逃げて冷静になる方法があることも、知っておいてください。
何の解決策もないのにただがむしゃらに立ち向かおうとしても、かえって問題を悪化させることもあります。

(立ち向かうべきことと、逃げることをはっきりさせる)
とはいえ、全ての問題をただただ逃げてやり過ごすわけにはいきません。
逃げて問題を放棄することで余計事態が悪化したり、取り返しの付かないことになるケースもあります。
ここで大切なのは逃げる匙加減。どの問題が逃げたほうがいいものなのか、どの問題が総力を尽くして立ち向かうべきことなのか、その区別を自分の中ではっきりつけて、見極めることが必要です。
例えば、たとえうつ病の患者だとしても、自分自身の病気をただ放置していては治るものも治りません。
積極的に治療をし、自分の病気という問題には向かい合っていかなければ社会復帰も望めないまま。
逃げずに立ち向かうべきこと、心を守るために回避すること、これらをはっきりさせることは最終的に自分自身を守ることになります。

(ストレスフルな人間関係は『逃げてもいい』と心得る)
一度こじれるとややこしい、誰もが遭遇する身近な問題として人間関係があるかと思います。
実は人間関係の問題こそ、見極めによって回避すべきケースを大いにはらんでいると言えるでしょう。
あなたが誰かとの関係をこじらせた時、一歩引いて考えてみてください。
こじれた相手は、これからも付き合っていきたい人ですか?こじれた今日までのその人との関係やお互いの考え方はどうでしたか?
もしも相手と関係を続けるのに、心に負担がかかるほどの我慢を強いられているといった不愉快な状況が多くあるなら、あなたはその相手から逃げることを考えてもいいのです。
付き合っていく中で不愉快な思いばかりしてしまう相手と、どうして親しくする必要があるのでしょう。
社交辞令程度の距離感では何故いけないのでしょう。
人間関係で問題が起きた時は、その相手との関係を冷静に見つめなおすチャンスでもあります。
熟考した結果、『この人とは付き合わなくていい』と判断したのであれば、そっと距離を置いてその関係から『逃げる』ことは決して悪ではありません。

(仕事、お金、日々の生活……逃げられない問題とは距離を置いて冷静に)
正直もう逃げ出したいけれど、逃げるわけにはいかない問題というものもあります。
仕事に関するものやお金、日々の生活など、あなたが生きていくのに必要なものに関して発生した問題です。
これらは自分の生活そのものに直結するため、他の問題よりもより、焦りや不安が大きくなりがちで、心にもより負担がかかります。
とはいえこれらから逃げ出していては、最終的にあなた自身が生活に困り路頭に迷うことにも。
心に大きな負担がかかり、かつ逃げるわけにはいかないこれらの問題とは、より冷静に距離を置いて付き合っていくことが非常に大切です。
焦ったり必要以上に不安になり、心が折れ、これらの問題が原因となってうつ病を発症することだってあります。
大変な問題だからこそ心に余裕を持ち、より高い判断力で問題の解決にあたることが必要で、そのためにはまず渦中から一歩引くことです。
あまりにも主観的になりすぎ、どうしようどうしようとパニックに陥ってしまっては、悪い結果しか生み出せません。

全てにおいて大切なのは、起こった問題との距離をどうとるかです。
なんでも全力でかかって返り討ちに遭い、『自分はこんなことも解決できない』と折れるよりは、問題の本質を見極めて取捨選択することも時には必要です。