落ち込み

うつの極端な落ち込みって? うつ病と普通の落ち込みはここが違う!

うつ病について、『極端に気分が落ち込むこと』だという認識の人は少なくないと思います。
でもその『極端に』ってどれくらい? 普通に暮らしていて気分が落ち込むことなんて誰にでもあるけど? そんな風に思っている方もいるのではないでしょうか。
またそうした認識が『うつ病なんて気の持ちようだ』という考えに繋がっているとも言えるでしょう。
ですがうつ病は、通常の『落ち込み』とはかなり違った一面を持っているのです。

(うつ病はなかなか気晴らしができない)
例えば、日常生活を送っていて気分が落ち込むことは誰にでもあると思います。
家族や友人と喧嘩した、上司に叱られたといったよくあることから、恋人と別れたなどの大変大きな出来事まで、様々なことが原因で人は落ち込みます。
ですが、そうやって落ち込んでいる時に、気心知れた人から『気晴らしにどこか行こう』と誘われたら、あなたはどうしますか?
『ここで腐っててもしょうがない、ぱーっと遊んで元気になりたい!』『とにかく今の状況から離れたい、忘れたい!』そんな気持ちから誘いを受け、気晴らしに出かけることができますか?
もしくは『今日は一日あなたの話に付き合うよ』と言ってくれる友人に、つらい胸の内をぶちまけることができますか?
ここで『できる』と答えたあなたは、普通の落ち込みです。
うつ病と普通の落ち込みが違う決定的な違いは、まずこの『気晴らしができるかできないか』にあるかと思います。
うつ病の場合、気晴らし以前に体が動かなくなり、出かけることもできなくなります。
また人と会話するのも億劫になり、話を聞いてあげると言われても心のうちを話す気持ちになれません。
適度にストレス解消をすることはうつ病の治療でも大きな課題になってきますが、病気をある程度回復させないと、ストレス解消すら難しいのがうつ病の特徴です。

(うつ病の落ち込みは自分を責めるほうに向いていく)
あなたが恋人と別れたとしましょう。別れたばかりの頃、あなたはご飯も喉を通らず、悲しい日々を過ごすことになるかもしれません。
ここで注目して欲しいのは、あなた自身の落ち込みの内容。
別れてしまったことが悲しいのはもちろんですが、『私がもっとしっかりしていれば』『私がこんなふうだから』などと自分をどんどん責めていませんか?
相手にだって悪いところがあった、こういうところは向こうだって悪いじゃないか、などと相手を責める気持ちはどうですか?
自分のことばかりをひたすら責め続ける人は、要注意です。
うつ病の落ち込みは、考えれば考えるほど『自分の欠点』が目に付き、どんどん自分を責める方向に考えが傾いていきます。
そして最終的には『自分はもう死んだほうがいい』などと極端な自虐に辿り着いてしまうのです。
このようなケースでまず自分のことを責めがちな人は要注意。うつ病になりやすい傾向の性格かもしれません。

(うつ病の落ち込みは時間の経過で回復しない)
つらいことがあった時『時間が一番の薬』だと言われたことがありませんか?
その言葉どおり、つらい出来事があっても時間とともにその傷は癒され、記憶も少しずつ薄れていくもの。
ですがうつ病の人というのは、時間がいくら経過しても傷を癒すことができず、落ち込みが継続し続けます。
時間の経過で最初に感じた悲しい気持ちとは違うものに変化し、特にはっきりとした理由がないのに『私は駄目な人間で、死んでしまったほうがいい』などと思い詰め続けることもあります。
一ヶ月、二ヶ月……場合によっては数年単位で落ち込みが続き、苦しい思いをしながらどうにか生きている……という状態に陥ってしまうのです。
通常の状態の落ち込みでは、落ち込んだ気持ちをそれほど長期間、重く引きずることはありません。

(身体的な症状が病的)
落ち込んだときに食欲がなくなったり、いまひとつ眠れなくなったりすることは誰にもあることでしょう。
うつ病の人は、これらの症状が一時的なものではなく日常化し、また病的なまでに重くなることも特徴のひとつです。
何週間も不眠に陥ったり、食欲がないどころか空腹感すらあまり感じなくなったり……。
通常の落ち込みだと数日から一週間程度で落ち着くような体の症状が、長い期間にわたり起きるのです。
特に不眠はうつ病患者が陥る特徴的な身体的症状。寝つきが悪い、寝ても途中で目が覚めてしまうような状態が何週間も続くと、脳が休養をとれず本人は非常につらいです。
もし落ち込みによる身体的症状が長引くようなら、気をつけておいたほうがいいでしょう。

自分の状態が一時的な落ち込みなのかうつ病なのか、本人ではなかなか気付きにくい部分ではあります。
ですが自分とよく向き合い、客観的に分析することで、より自分の状態が見えやすくなるでしょう。