プライド

うつからの復帰のために~折れたプライドと自信を取り戻そう!

うつ病から社会復帰をする時に、まず壁になるもの……それが折れてしまったプライドと自信のなさ。
『自分は何をやってもだめだ』という考えに陥りがちなうつ病患者の多くが、病気になってからその自信を失い、プライドがへし折れてしまった状態になります。
その状態でいきなり社会復帰しろと言われても、俄然無理な話。
では社会復帰のために、どのようにプライドと自信を取り戻していったらよいのでしょうか。

(折れたプライドと自信のなさが、全ての活動に後ろ向きにさせる)
『どうせ自分は何もできない』……そんなネガティブな発想と一度折れたプライドは、そうたやすく取り戻せるものではありません。
うつ病にかかる人の中にはゼロか100かの完璧主義者が多く、そのような人は無自覚にプライドが高いことが多くあります。
高飛車だというわけではなく、自分自身の行動力などに対するプライド。
『自分はもっと努力できるはず』『もっとがんばれるはず』などと自分に対する理想像が高く、本来の許容量を見失って頑張りすぎてしまったり、できない自分の現実を知って『自分はなんて駄目な人間なんだ』と落ち込んだりするのです。
また、周囲から『できる人間であること』の理想を押し付けられて育ち、『できる人間でなければいけない』などという思い込みの強い人もプライドが折れたり自信を失いやすいもの。
そのような人たちは折れてしまったプライドを建て直し、自信を取り戻さなければ、失敗を恐れてなかなか社会復帰のための活動もできなくなります。
『できるはずだ』という思考は『失敗は許されない』という考えにつながり、そこから『失敗への恐れ』が生まれてくるのです。

(まずは家庭内の『役目』から始める)
それまでうつ病で寝たきりだったのに、突然外に働きに出ることは困難なことが多いかと思います。
まずは家庭内で自分の役割を決め、それを毎日実行することから始めていくといいでしょう。
毎日決められた役割を果たすことで規則正しいリズムを取り戻し、自分の存在が必要であるという自信をここで身に付けます。
初めのうちは負担にならない軽いものから始め、徐々に外に出る用事や家の中で重要な役割にシフトしていくのが望ましいです。
いきなり難しいことから始めようとしても、高いハードルにしすぎてそれをこなせなかった場合、余計自分に自信がなくなってしまうだけです。
設定するハードルはできるだけ小さなものから始めましょう。
何より『できた』という自信を重ねていくことが大切です。

(周囲の声を聞き流す勇気を持つ)
うつ病の患者は、他人の言葉に敏感に反応します。
あなたがうつ病から復帰しようと努力している時、外から聞こえてくる言葉は残念ながら好意的なものばかりとは限りません。
たとえそれがあなたことを直接指しているわけではないとしても、繊細になりがちなうつ病患者は、自分を責めているのだと受け取ってしまうことがあります。
回復しかかったところで心無い言葉に傷つき、またへし折れて自信もプライドも砕けてしまう……。
そのような外野の意見を、時に聞き流す勇気を持つことは非常に大切で必要なことです。
例えば、うつ病に理解のない家族と同居し、毎日のようにうつ病のことに関して非難を受け続けているとします。
その言葉のひとつひとつを全て鵜呑みにし、自分はだめな人間だとそのたびに思い込んでしまっては、うつ病から復帰するのが困難になってしまいます。
病気である期間が長ければそれだけ非難され続け、余計病気が悪化する……そんな悪循環に陥ってしまうことも。
そのような言葉は聞き流してしまって良いのだと知る必要があります。そして実際に受け流す勇気を持つことが大切です。
たとえ非難めいた言葉を聞き流したとしても、それで非難するのはその言葉を投げかけた心無い人だけ。
世界中の人があなたを『いらない存在だ』と非難することはありません。
そんなものより、あなたに自信を取り戻させ、勇気を与えてくれる人の言葉を受け入れ、心に留めていきましょう。
最終的に自分が変わらなければ、このハードルは越えられません。

(『自分にはできないこともある』制限つきのプライドを身に付ける)
自分自身の理想像が高くなりすぎて、どうして私はこれしきのことができないんだ、と自分を責める人がうつ病患者にはいます。
失敗する自分を嫌悪し、失敗を極端に恐れるのはその理想像が崩れてしまうことへの恐怖心。
自分はいい子でなくてはならない、できる人間でなくてはならないと、周囲の基準を押し付けられた結果そのようになった人は、『自分にはできないこともある』『できないことがあってもいいんだ』と知ることから始める必要があります。
あなたは何故、全てのことを完璧にこなす超人でいなくてはならないのですか?
周囲をよく見てください、完璧な人間なんてそういません。あなたにだってできないことがあってもいいんです。
自分としっかり向き合って限界を知り、『私は何でもできるはず、できなくてはいけない』から『ここまでだったら精一杯できる』という制限つきのプライドに転換していきましょう。
何事もほどほどに。プライドは生きていくためには必要ですが、自分に対するプライドにも適量があります。
うつ病にかかりやすい人で、他人へのプライドが高すぎる人はあまりいないでしょうが、見落としがちなのが自分自身へのプライドの高さです。