生理

生理周期と共に現れる女性特有のうつ~月経前症候群って?

ずっとではないけれど、月に何日か訳もなく憂鬱な時がある、時には死にたいとさえも……もしかして私、うつ病なのかな?
そうお思いのあなた、ちょっと待ってください。
あなたが女性である場合、それは月経前症候群……いわゆるPMSかもしれません。
最近女性の婦人科疾患が非常に増えています。定期的にやってくる理由のわからない抑うつ状態、それは一定の周期でやってきませんか?

(月経前症候群とは)
生理周期に伴い、主に排卵から生理開始までの間、身体的または精神的にさまざまな症状が現れることを、月経前症候群、PMSと呼びます。
身体的な症状としては腹痛、腰痛、便秘、むくみなどがよく知られていますが、同時に精神的な症状が強く表れ、一時的にうつ病のようになる方も中にはいらっしゃいます。
ですがPMSの症状は生理周期に伴って起こるものであり、抑うつ症状が毎月現れるからといってうつ病というわけではありません。
しかしながらたとえ数日間でも、死にたい気持ちや何事にも興味が持てない、訳もなく涙が出たりイライラするなどの症状は、本人にとっては非常に辛いもの。
PMSがどのようなしくみで起こるかは、その症状があまりに多岐に渡っている面もあり、詳しいことはまだはっきりしていません。
しかし女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンが、脳内の癒し物質、セロトニンの分泌に関わっているからだとする説もあり、それが一時的な抑うつ状態を引き起こすのだとも考えられます。

(うつ病とPMSの違い)
うつ病とPMSが決定的に違うのは、抑うつ状態が継続するかどうかです。
PMSは生理周期と深く関わっているため、数日から一週間程度で抑うつ状態は自然と収まり、また普通に過ごすことができるようになります。
しかしうつ病では、抑うつ気分が自然と収まることはなく、憂鬱な気持ちはずっと継続します。
またうつ病では不眠に陥ることが多くありますが、PMSの場合、逆に眠くなることが増え、また食欲も増します。
ストレスを発散させるために食べようとするのではなく、体が自然と食べ物を要求するのです。
毎月毎月、決まったようにうつ病のような症状が現れ、またその時眠くなったりやたらおなかがすいたりする人は、PMSの可能性が非常に高いですので、その症状が辛いようなら婦人科の医師にまず相談してみてください。

(PMSの治療について)
PMSは主に婦人科の分野になり、治療も婦人科で行うことが多いです。
生理周期を整え、症状を軽くするために用いられるのは主に経口避妊薬、いわゆるピルです。
ピルがPMSに効くの!?という方もいるでしょうが、ピルは子宮内膜症など病気の治療にも使われる薬です。
生理周期とホルモンのバランスを整え、生理による症状をコントロールしやすくするのです。
また、うつの症状がひどく出る場合、状況によって軽めの抗不安剤などを頓服として処方されることもあります。

(女性は男性よりうつ病になりやすい?)
一般的に女性は男性よりうつ病になりやすいと言われており、その比率は男性の二倍であるとする統計もあります。
前述した、女性ホルモンがセロトニンの分泌に関わっているという説もですが、女性は男性よりもホルモンの影響を多く受けており、出産や子育てなど、生き物としての変化や本能的なストレスなどがより大きいからだとも言われます。
同時に、うつ病の症状をPMSなどの婦人科疾患やホルモンバランスのせいだと勘違いし、通院や治療が遅れてしまうことも十分に考えられますので、おかしいと思ったらまずは病院の門を叩いてみてください。
PMSの場合、抑うつ気分が何週間も何ヶ月も続くことはありません。
たとえ翌月またそういう気分になっても、間には普通に過ごせる時期があるはずです。

まずは自分の体の周期をよく知り、症状を観察することが必要です。カレンダーなどに書いておくのもいいですね。
生理周期と共に、毎日の体調や精神状態をメモしておけば、PMSかうつ病なのか、より気付きやすいと言えるでしょう。