説教

『頑張れ』以上に要注意!下手な説教はうつ病患者を壊す!?

うつ病の人を見ていて、あなたはついつい『どうしてきちんと起きないのか』『もっとこうしたらいいのに』などとお説教をしたくなること、ありませんか?
健康な人にとって、毎日俯きがちな患者と接することは辛い部分も確かにあるでしょう。
もう見ていられない、なんとかならないのか、そんな気持ちに突き動かされ、説教をしたくなる気持ちはわかります。
でも、安易なお説教は患者にとって『頑張れ』以上に毒にしかならないことを、あなたは知っていますか?

(何故『頑張れ』以上に要注意なの?)
実は、お説教をしたくなるあなたの気持ちは、患者自身もわかります。
何しろうつ病の患者は、自責の念に駆られて毎日のように『どうしてこんなことになったのか』『どうしてできないんだ』と、自分で自分に対して説教している部分があるからです。
ですがうつ病の時は心がもろく折れやすいもの。自分が内心、毎日自分自身にしているお説教を人から聞かされることは、相当な苦痛になります。
単純に『頑張れ』と言われるよりも、具体的な例をあげてのここはだめだあれはこうしろという指摘は、うつ病患者の心を疲弊させ『やっぱり自分はだめなんだ』と余計落ち込ませることに。
健康な人でも何か失敗して落ち込んでいる時に『そんなふうだからお前はだめなんだ』などと言われたら、愉快な気持ちにはならないでしょう?
そう言われてくやしさのあまり頑張る人も中にはいるでしょうが、うつ病の患者には説教を受けて頑張る気力がもはや残っていません。

(説教する前にちょっと待って!その説教は誰のため?)
ここでひとつ考えてみてください。あなたがしようとしている説教は、誰のためですか?
『もちろん相手のためを思って』と言うあなた、本当にそうですか?
説教をする時は無意識に、『こういうふうにあって欲しい』という自分の望みを相手に押し付けていることがあります。
見てて自分がイライラするからこうなって欲しい……そんな気持ちで言っていませんか?
自分の都合よく相手を変えるためにするのは『説教』とは言えません。
それで誰かを傷つける前に、どうかひと呼吸おいて下さい。
あなたの心のもやもやを『説教』という形で患者自身にぶつけるくらいなら、他の場所で発散させたほうが双方にとって安全と言えます。

(言葉をかけるなら説教よりも労わりと諭し)
しかしうつ病の患者を身近に見ていると、言いたいことが溜まっていくことはあるでしょう。
そんな時は『説教』ではなく、労りの言葉を伴って相手を優しく諭すように言うほうが、患者から見てもやわらかく受け取れます。
ここで大切なのは、相手の行動を断定するような口調で言わないこと。『~したら』よりも『~してみてもいいんじゃない?』などとワンクッション置いた言い方がより望ましいです。
断定するように言われると、うつ病の人はそれを『しなければならないこと』と受け取って、頑張ろうとして疲弊したり、それができない自分を責めたりしてしまいます。
またこのような言葉かけは、どんなに言葉尻をやわらかくしても、重症者には避けておきましょう。
下手に声をかけて余計落ち込ませると、症状を長引かせ回復を大幅に遅らせてしまうことになります。

(気長に見守る余裕をもって)
うつ病の治療には長い時間がかかるもの。
時間をかけて少しずつ蓄積したストレスが心を疲れさせた結果がうつ病ですから、そこから回復するには相応の時間が必要なのです。
必要なのはまず休養。そして専門医にかかり適切な治療を受けること。
そのことを十分に理解して、気長に見守る心の余裕を持ちましょう。
相手がうつ病でなく、体の病気であるなら『説教しよう』なんて気持ちにはそうならないでしょう?
それがうつ病になると何故説教をしたくなるのでしょう。心のどこかに『甘えてる』『本当は病気じゃないのでは』そんな気持ちがありませんか?
もう一度、うつ病に対する自分の認識を再確認してみて下さい。
正しい知識と理解は、心に余裕を生み出します。