ゆがみ

認知のゆがみって?うつ病の人が抱えやすい思考の7パターン

うつ病の人は『認知のゆがみ』と呼ばれる思考パターンのゆがみにより、悲観的になりがちです。
ですが『認知のゆがみ』と言われても、具体的に今ひとつピンとこない人が多いと思います。
認知のゆがみにはいくつかの思考パターンがあり、人によってどのパターンに当てはまるのかは違います。
その中でもうつ病の人が陥りやすい認知のゆがみのパターンというものがあります。

(その1、極端な一般化)
よくないことがたった一度起きただけで、何もかもがこうだと思い込んでしまう思考パターンです。
例えば一度就職に失敗しただけで『自分はこの先何の仕事もできない』、一度ふられただけで『もう一生結婚できない』などと考えてしまうような場合です。
これが繰り返されると何度も何度も嫌なことが起きているように感じ、どんどん憂鬱になっていきます。

(その2、恣意的推論)
特にはっきりした根拠もないのに物事を悲観的にばかり決め付けてしまうことを『恣意的推論』といいます。
一緒に遊んでいる友人が隣であくびをしただけで『楽しくないんだ』と考えてしまうケースで、うつ病の人には大変よく見られるパターンです。
友人は前日あまり寝ていなかったのかもしれないし、もしかするとただ遊び疲れてなんとなくあくびが出てしまっただけかもしれないのに、悲観的にとらえてあくびイコール楽しくないと決め付けてしまっているのです。
しかもその決め付けに裏付けできる根拠はありません。

(その3、二分割思考)
ゼロか100か、白か黒かといった両極端な考えをしてしまう『二分割思考』というものもあります。
100のうち一つでもだめな部分があればそれはもう全部失敗、と判断してしまうような、いわゆる病的な完璧主義です。
物事はそう簡単に何でも白黒つけられるものではなく、中間の考えや評価もあるのに、二分割思考の人にはそれがないのです。
毎回テストで100点を取っていた子がたまたま70点だっただけで『自分は駄目な人間だ』と思ってしまうのがこのパターンですね。
実はこの考え方は、普段はそうでなくてもストレスがかかってくると誰でも陥りやすいもの。
ストレスが溜まってイライラしている時などは、考え方が両極端になっていないか、冷静になる必要がありますね。

(その4、自己関連付け)
何かよくないことが起こった時、特に自分に責任がないことでも『私のせいだ』と罪悪感を感じてしまうパターンです。
待ち合わせで友人が遅刻した時に『もっと友達の都合を考えて時間を決められないなんて、私はだめな友人だ』と思ったり、母親が病気になった時に『私がお母さんの言うことをもっと聞いていれば病気にならなかっただろうに』と思うような場合です。
悪いことになんでもかんでも自分を関連づけてしまうので、心の中にどんどん言い知れぬ罪悪感が溜まり、最終的に『私はいないほうがいい』などと極端な考えに走ってしまうこともあります。

(その5、選択的抽出)
自分が気になることしか目に入らず、それだけを判断材料に結果を急いでしまう『選択的抽出』もよくあるパターンです。
例えば『Aさんは私のことが嫌いなんだ』という思い込みがあったとします。
そうするとその思い込みの部分だけしか見えなくなり、Aさんがイライラしていたり不機嫌そうにしている部分にばかり注目して『やっぱりAさんは私が嫌いだ』と考えてしまうような場合です。
たとえAさんに気遣われたり優しく接される時があっても『嫌いなんだ』という元々の思い込みでそれが見えなくなっているのです。

(その6、拡大視・縮小視)
自己評価が極端に低いのに、他人のことは過大評価しがちな思考パターンもあります。
『拡大視・縮小視』といって、自分の欠点を大げさに捉えすぎて長所が極端に矮小化されたり、そのくせ他人の失敗や欠点には異常に寛大で、過大評価しているような状態です。
『私はのろまで何をやっても失敗するし会話もうまくないしだめな人間だ、その点Aさんは優しくて素晴らしい人』といった考えです。
自分の欠点と他人の長所はたくさんあげられるのに、自分の長所や他人の欠点は目に付きにくいのです。
自己評価が低いと自尊心がどんどん失われ、何をするにも自信がなくて臆病になってしまいます。

(その7、情緒的理由付け)
自分の感情が、物事が発生する理由や証明になるかのような考え方。
『こんなに怖いんだから、飛行機に乗るのは危険に違いない』『これほど不安なのだから、この仕事は間違いなく失敗してしまう』などといった感じです。
たとえ一人がそう感じたからといって、必ずしもそうであると決まっているわけではないのに、自分の感情に捕らわれて一方的な見方しかできなくなっているのです。

(認知のゆがみを知ることは自分自身を知ることになる)
自分が抱える認知のゆがみのパターンを知ることは、自分自身の心を深く知ることに繋がります。
また、それを知ることでそのゆがみを改善するための足がかりをつくることができます。
認知のゆがみそのものに、人はなかなか気がつきにくいもの。何故なら心の奥深い部分に、その考え方が『当たり前』のものとして染み付いているからです。
あなたは、考え方のパターンに捕らわれ、ネガティブになっていませんか?
一度自分の心と距離を置いて、見つめなおしてみるのもいいかもしれません。