うつ病

身近な人が知っておくべき、うつ病本人ができること

「うつ病の最大の薬は、休むこと」。

うつ病の専門家は上のように述べて、休息の重要性を強調しました。そうなんです、うつ病の治療で一番効果があるのは休息なのです。というのは、うつ病とは、精神疲労の蓄積によるものですから、その疲労を取り除くために休息は必須なのです。

しかし、そのことを本人はもちろんのこと、身近な人も知っていることが大切です。うつ病の人がうつ病だと知らないと、見た目だけはただの「怠け者」ですからね。身近なあなたもうつ病のこと、うつ病本人の状態をよく知って上げて下さい。

では、うつ病のため療養している期間、して良いことと良くないことは一体何でしょうか?以下、ご紹介したいと思います。

《休息、休息、さらに休息》

少し上述しましたが、うつ病に必要なのは休息です。とにかく心身ともに休める環境を整えましょう。「じゃあ、疲れを癒すのに新しい趣味でも始めるか!?」。これは間違いです。うつ病の原因の一つは環境の変化ですから、何か新しいことを始めると、その変化が大きなストレスになり、心を休めることができないのです。ですから、未知の領域には足を踏み入れないことがポイントです。

《頑張らなくて良いのです》

何も知らない人から見ると「怠け者」に見えてしまううつ病。しかし、人の目は気にしなくて良いのです。今は決して頑張らなくて良いのです。思う存分休んで下さい。きっとうつ病を患うほどに、なすべき務めをこなしてきたのでしょう。その分、今はゆっくり休んで下さい。もしあなたが本人の身近な人なら、本人を十二分に休ませてあげて下さいね。

《病院に行って早期回復!》

うつ病になりやすい人の一つの特徴は、「強がっている人」です。強がっているというのは、本当は弱いのに強がっているということではなく、心身の疲労を無視して自分の弱さを認めないことです。

人は誰でも弱さがあり、誰でもうつ病になる危険があります。ですから、うつ病になったことは異常ではなく、ある意味「正常」だと考えて下さい。しかし、このうつ病から早く回復したいのなら、なるべく早く病院に行って診察してもらうことが肝心です。

病院にいるうつ病専門の先生は、治療法を熟知しています。症状によっては睡眠導入剤や精神安定剤などの薬を処方してくれる場合もあるでしょう。そうした薬物療法を受けることによって症状がだいぶ和らぐことが多々ありますから、本人の身体的・精神的にかなり楽になるはずです。

《時間と忍耐が必要》

心の病気は身体的な病気と違って、回復するまで相対的に時間がかかります。本人も身近にいる人も忍耐が求められるでしょう。しかし、決してあきらめないで下さい。バランスを保ちつつ辛抱して療養するなら回復できるはずです。その希望を持ち続けることも、大切な「薬」となるでしょう。

対策を立てるために、まずはうつ病の原因を知ることが初めの一歩

「望んでいた結婚と妊娠、それなのにうつ病になるなんて・・・。自分のことがよく分かりません」。

うつ病を発症してしまった既婚女性が上のように述べました。いわゆるマリッジブルーまたはマタニティブルーがうつ病の原因になったことが、後から判明したのですが、うつ病になるには原因が必ずあります。うつ病という結果に対処するためには、その原因を突き止める必要がありますから、ここでうつ病の大きな要因となり得るものを紹介しますので、今後の対策の参考にされて下さい。

《環境の変化》

革新的な携帯型タブレット「iPad」が発表された時、興奮を覚えた方は少なくないようです。しかし、現在(2012年6月)では、「iPad2」だけでなく「iPad3」まで販売されていますので、販売されるたびに新機能を覚えたり学んだりと、嬉しいはずの新製品を‘苦痛’と考えている方が少なからずともいるのです。

それは一例に過ぎませんが、変わりゆく社会の中で、わたしたち現代人は知らないうちに莫大なエネルギーを消費し、必死に新しい環境に対応しているのです。その新しい環境が大きなストレスを与え、結果としてうつ病を発症することが往々にしてあるというわけです。

主な環境の変化と言えば、上述したような結婚・妊娠だけでなく、進学や就職、転勤、引っ越しなどが挙げられます。こうした環境の変化に対応するための精神的疲労は並々ならぬものがあるのですね。

《環境の変化にこう対処する!》

生きている限り、環境の変化はつきものですから、変化を避けて通ることはできません。極端に言えば、自分の年齢さえもたえず‘変化’しているわけですから。ですから、環境の変化に直面した時、自分のペースをなるべく崩さないことがうつ病対策となります。自分のできることをできる範囲で、コツコツと行なっていきましょう。

《人間関係からくるストレス》

ご存知かもしれませんが、うつ病の根本的原因は精神的疲労です。精神的に疲労困憊させるものといえば、やはり人間関係の問題から生まれるストレスが大きいようです。

人は、それぞれ育った背景が異なり、性格も感情の在り方もすべて異なる生き物です。そのことをお互いが認め尊重できれば大きな問題には発展しないのですが、どうしても自分のことを第一に考える、言い換えるならセルフィッシュ(利己的)な方が少なくない社会ですから、この人間関係が極度なストレスを与える原因となっているのです。

学校や会社だけでなく、家庭内でも人間関係の問題が多発していますが、学生同士のいじめ、会社でのセクハラ、家庭内暴力といった問題は普遍的となっています。そうした一つ一つのストレスが蓄積し、わたしたちの心をむしばんでいるのです。

《周りの人が持つべき大切な精神態度》

これはあくまでも理想ですが、人すべてが利己的ではなく利他的になればうつ病の問題は大きく軽減するでしょう。しかし、この社会の中でそれを望むのは無理なことですから、少なくともうつ病を患っている方の周りの人は、‘利他的’な精神を心掛けて行動したいものです。

周囲の人の協力が欠かせない!うつ病に効果的な予防法をご紹介

うつ病を患っている方が、「とにかく力もやる気もでないんです」と、心の叫びを吐露する一方で、周囲の人は、「怠けている」「責任感がない」「あいさつもできない社員は要らないな」と、冷たい言葉を容赦なく発します。

もし、周囲の人が本人はうつ病であることを理解しているならば、このような状況は起こらないでしょう。しかし、うつ病を患う本人がやせ我慢をしたり、うつ病であることを誰にも知られたくないと思うため、このような状況が頻繁に起こってしまうのが現実です。

でも、考えてみて下さい。家族はもちろんのこと、会社の上司や同僚、学校の先生や信頼できる友人に自分のうつ病のことを知ってもらえば、うつ病に対処しやすいと思いませんか。では、周囲に理解してもらうということも含め、うつ病に効果的な予防法をご紹介致します。

《周囲の協力が不可欠》

ご存知かもしれませんが、一旦うつ病を患うと、無力感・脱力感におそわれ、理由もなく涙を流す時さえあります。これを「心の風邪」と表現する方もいますが、このような状態の時に自分の症状を説明するのは困難です。そのため、周囲の協力は必要不可欠です。

まずは、周りにいる人がうつ病とはどんな状態なのか理解することが大切です。うつ病の人に対する上手な接し方や、タブーワードを覚えておきましょう。周りの人間がちょっとだけ積極的に行動するだけで、うつ病本人の症状が悪化することを予防できるのです。

《組織の中で予防する》

今はうつ病を発症していなくとも、うつ病を発症しそうな人は会社や学校の中で数多くいることでしょう。そうしたうつ病予備軍のために、うつ病を発さないように予防策を立てられる立場の方が積極的に行動することで、うつ病発症を予防できます。

では、一体何ができるのか。それは、うつ病に関する情報を組織(会社や学校)の中で徹底的に伝え、教えることです。反復して教えることが大切ですが、教える内容はというと、

□うつ病の状態と症状
□うつ病は「心の風邪」であり、精神の疲労である
□うつ病は心が弱い証拠ではない
□早めの治療と休養で回復可能である
□うつ病の人への接し方と、タブーワード

などが挙げられます。組織全体でこれを行なうならりっぱなうつ病予防策となり、組織の目的遂行がよりスムーズに行なえるはずです。

《うつ病の症状に目ざとくある》

うつ病はなるべく早い治療が求められます。しかし、周りの人間だけでなく、当の本人でさえもうつ病の症状を認知していないならば、発見のしようがありません。そこで、うつ病を発症した約9割の人に現れる症状をよく覚えておいて下さい。その症状とは、以下の4つになります。

■睡眠不足
■食欲・体重減少
■頭が重くて働かない
■疲労感

以上4つは、たいていの場合症状として現れ、本人が隠そうとしても隠しきれないものですから、周りの人も「ちょっとおかしいな」と気づくことができるのです。この4つを最低限覚えておくだけでうつ病の予防策となり、治療を促す良いきっかけともなることでしょう。

悲しみは正常な感情だがうつ病は病気、その違いを見分ける方法とは

「悲しみは正常な感情だが、うつ病は病気であり、ただの悲しみとは全く違うのです」。

ある専門家は、このようにうつ病を表現しました。誰でも悲しみを感じたり、憂鬱な気分になったりすることはあるものですが、ただの憂鬱な気持ちとうつ病は根本的に違います。うつ病が病気なのは確かですが、さらにもう一歩踏み込んで話すと、ただの憂鬱な気持ちとの違いが鮮明です。

《抑うつ状態の程度が違う》

うつ病の場合、抑うつ状態、つまり憂鬱な気持ちの程度が異なります。うつ病は、一時的な憂鬱な気持ちや失望感といったものよりも深刻なダメージを受けている状態で、心身の正常な機能がひどく損なわれています。

その状態を言葉で表現してみましょう。例えば、骨折や脱臼、陣痛など、今までに味わった‘最大の激痛’を思い出してみて下さい。その時の苦痛の10倍、しかも原因不明・・・。これがうつ病の苦痛であり、これほどまでに心的ダメージを受けている状態なのです。

《抑うつ状態の持続期間》

抑うつ状態の持続時間とは、その憂鬱な気持ちがどれほど続いているかという点です。例えば、ある人が憂鬱な気分になりふさぎ込み、その状態が1週間続いたなら、うつ病の可能性があります。

また、何か心的障害のきっかけとなるような重大な出来事が起きて喪失状態が6ヶ月以上続き、且つ全く元気を取り戻さないようであれば、それもうつ病の傾向と言えるでしょう。あなたの周りにいる人は、そのようなうつ病の「強さ」と「持続時間」が表れていますか?

《一般的なうつ病の症状とは》

もう一つ知っておくと便利なのは、うつ病の一般的な症状です。それを知っておくと、ただの憂鬱な気持ちなのか、それともうつ病なのか、違いを見分けることができます。以下、一般的なうつ病の症状です。

◇反抗的、対立的になる
普段は素直な人でも、うつ病を患うと急に対立的になることがあります。若者の場合、親に対して反抗的になり、家出をしたりすることもあります。

◇人に会いたくなくなる
もともと仲良しだった友人なのに、会いたくない気持ちになります。会社にも行きたくなくなり、社会から孤立する傾向があります。

◇やる気がない
今まで好きで見ていたテレビ番組も見たくない、熱中してやっていた趣味・活動に対する関心を急に失うといった症状が表れます。ひどく受動的になります。

◇食習慣の急変
食欲がなくなるだけでなく、ひどい時には、拒食症や過食症といった状態に陥ることもあります。

◇睡眠障害
眠れないだけでなく、眠りすぎることもあり、睡眠の習慣が著しく乱れます。

◇成績低下
学校に通う学生さんは、先生や友人との関係が崩れ、またやる気も起きないために成績が低下し、学校自体に行きたがらなくなるでしょう。

◇自己破壊的行為
生きることへの無関心さから、無鉄砲なことをしたり、時には自傷行為を行ないます。

◇過度な自己嫌悪
自分は全く駄目な人間だと思いこみ、自分は価値のない人間だと感じます。

◇原因不明の体調不良
原因なく、頭痛や腰痛、腹痛など体の不調がうつ病の症状として表れる場合があります。

◇自殺を考える
死や自殺についていつも考える傾向にあります。

以上10項目が主なうつ病の症状と言われています。しかし、注意点が一つ。上記項目は、症状の概要であって診断基準ではありません。当てはまる項目が多いからと言って、うつ病と診断できるわけではないということです。しかしながら、当てはまる症状が多い方はどうしたら良いのでしょうか。

《まずは病院で診察を受けよう》

もしかしたら・・・と思うなら、早めに病院に行って診察を受けることにしましょう。他の病気の可能性もありますので、自分の曖昧な判断ではなく、先ずは専門家に見てもらうのが最善です。

身近な人が知っておくべき、うつ病本人ができること

精神的疲労が原因のうつ病ですが、一番の対策はとにかく休むことです。そのことを紹介しつつ、周りの人間が理解することが症状を和らげることに貢献することもお伝えします。

対策を立てるために、まずはうつ病の原因を知ることが初めの一歩

うつ病の主な原因である、精神的疲労について紹介します。精神的疲労となる原因や、その対策を分かりやすく説明します。

周囲の人の協力が欠かせない!うつ病に効果的な予防法をご紹介

うつ病の症状を悪化させないための予防法をいくつか紹介します。周りの人に知らせることや、体と頭をよく休ませることなどをオススメします。

悲しみは正常な感情だがうつ病は病気、その違いを見分ける方法とは

悲しみというのは正常の感情ですが、うつ病は病気です。そのうつ病の症状を見分けるための目安となるものを紹介し、当てはまる項目が多い方に早めに病院での診察を受けることをオススメします。

あなたにもできます、うつ病の人に上手に接する方法

何の理由もなく泣くこともあるうつ病ですが、そんなうつ病の人への相応しい接し方があり、また避けなければならない接し方や話し方もあります。それらポイントをいくつか紹介したいと思います。

うつ病になってしまったら…少しでも軽減ができる3つの方法

うつ病は一回なってしまうと再発する可能性が高い。特に自己否定感にとらわれている患者はちょっとやそっとじゃ直らない。もしなってしまったら、金銭的余裕があれば引っ越しをするなど環境を変えることも大切。他にはお出かけなどの気分転換、信頼できる人に相談をしてこれ以上ためこまないようにする。