うつ病

病気かそうじゃないか 「うつ病」であるかを診断するには問診です

「うつ病」は、普段の生活で言う一時的に憂うつといった気分が、常時継続的に現れるもので、仕事や学業、日常生活に支障を来すまでになるいわゆる病です。しかし、その症状は、健康な時にも人間の表す感情や身体的な状態そのものであるため、うつ病なのかそうではないのか、区別しにくいのです。

このように、うつ病であることかどうかわかり難いため、本人もうつ病を自覚することができず受診になかなか至らないのです。周囲の指摘により、自覚するようになるということも少なくありません。

うつ病であるかどうかを診断するには、診断基準を参照しながら診断します。患者に対し問診により症状を把握し、うつ病の状態にあるかを評価していきます。うつ病の症状として、精神的や思考的な部分で症状が現れることのほか、身体的な状態に症状が現れることもあります。

つまり、精神的や思考的な症状はなく、身体状態の症状ばかりが現れるため、「うつ病」に気づけない場合があるということです。「うつ病」の診断は、容易ではなくいろいろな問診をしなければわかりません。

診断にあたって問診するポイントは、症状の開始時期、症状の状態、症状が現れたきっかけと思われること、その症状による日常生活や社会生活への支障の程度です。そのほかに、性格や思考、既往歴や家族歴も必要です。

子供や高齢者の場合は、あまり自分の症状はわからない場合も多いため、家族や周囲の人からみた症状、客観的に捉えた症状の把握も重要となります。

うつ病の診断基準は、WHO(世界保健機関)の国際疾病分類で定められています。うつ病の症状による多数の診断項目に当てはまるものの数によって決めることになります。

普段の生活によくある症状 でも長続きは「うつ病」かもしれません

うつ病は、「心の風邪」と言われるようにとてもありふれた病気であり、5人に1人から10人に1人が、一生のうちに1度はうつ病にかかると言われるように誰でもかかる可能性があります。

うつ病は、その症状が重いと仕事や生活に及ぼす影響がとても大きく、心の風邪とはいうものの、普通の風邪とは比較にならないものになります。うつ病が重度になると自ら命を絶ってしまう「自殺」を選んでしまい統計では10人に1人が自殺してしまうというデータもあるほどです。

うつ病が「心の風邪」と言われるのには、その症状が普段の状態とあまり変わらずわかり難いためでもあります。まず、「抑うつ」と言われる症状は、気分が落ち込む、悲しい、不安である、朝の気分が悪い、イライラする、感情が抑えられない、感情がわかない、自殺を考えるなど、 精神、気持ちの上での症状となります。

また、考えがまとまらない、集中できない、動くことがつらいといった精神運動抑制という症状や、何においても自分が悪いと思ったり、人にそう思われていると感じる、劣等感、悲観的に考える、不幸だと感じるなど、思考と認知に歪みが生じるのもうつ病の症状です。

気持ちや精神的、思考による症状のほか、身体に現れる症状もあります。睡眠障害や手足のしびれ、めまい、肩こり、吐き気などの症状もうつ病の症状としてあげられます。以上のように、一見して健康な人の日常に良くみられる一時的な症状と同じような症状であるため、うつ病とはわかり難いのです。

憂うつな気分 長く続くなら「うつ病」かも チェックしてみよう

「うつ」とは、人生で経験するいろいろな気分、感情のなかで、例えば、親しい人の死や失恋のときなどのように、一時的に気分が落ち込んだ状態を指して使われます。この「うつ」の状態が、一時的ではなく慢性的に続くと精神的、身体的、思考力に影響しいろいろな症状が現われ、「うつ病」という立派な病気となります。

80パーセントの人が、程度が軽くても「うつ」の状態にあるといわれているようですが、「うつ病」という病気と認められることは少ないようです。つまり、うつな状態にあってうつ病になる前段にあるものの、それが病気だと断定できず、対処が正しく行われないために「うつ病」へと状態を悪化させてしまうのです。

うつ病となった際の症状は、気分が落ち込む、悲観的な思考になる、意欲や性欲の低下など精神的な症状のほか、下痢、頭痛、食欲低下といった風邪にも似た症状など、非常に多くの症状になって現われます。

前述したように、「うつ病」になる兆候、「うつ病」の前段といった「うつ」の状態と、「うつ病」の状態の境界はわかり難く、見逃してしまいやすいのです。身近な人がそのような状態にあるにもかかわらず、普段通りに接してしまい、知らず知らずのうちに「うつ病」になってしまう、自分自身も「うつ病」に気付かないまま、症状を悪化させてしまう、ということになりかねないのです。

そこで、自分自身で「うつ病」に関して思い当たる症状についてチェックしてみることが大事です。例えば、「気分が酷く落ち込む、物事を悲観的に考える」「意欲がない、興味や関心を持たなくなった」「頭がボーっとして、仕事や家事が手につかない」などの症状に心当たりはありませんか。

このような状態に少しでも心当たりがあるなら、チェックを行ってみましょう。インターネット上には、自分自身についてのほか、身近な人や同僚に対してもチェックができるようなチェックシートも色々とあるようです。

根本的なうつ病治療はストレスなどの心因的な問題を取り除くことから

辛いと感じること、嫌だと感じることは、どんなに小さなことでも積み重なると「うつ病」を発症する原因になってしまいます。

うつ病を発症する大きな原因として「ストレス」が挙げられますが、少しでも辛いとか嫌だと感じることがあれば、必要最低限のストレスを感じることに止めておくことが大切です。

これは怠けたりさぼったりすることを推奨しているわけではありません。心に負担がかかるようなことを続けることはやめ、ストレスを感じにくい生活を送ることで、うつ病の発症をあらかじめ防いでいくためです。

また、もしうつ病を発症してしまった場合でも、発症した原因である心因的な問題を取り除かなければ、根本的にうつ病を治療していくことはできません。

うつ病の治療の一つとして「薬物療法」が行なわれますが、ただ薬物療法を行なうだけでは症状は回復させていくことは不可能です。

薬物療法では憂うつ感や気分の落ち込みを緩和させ、脳内物質のセロトニンの濃度を高めて精神を安定させていく効果が期待できるものの、薬を服用するだけでは完治させることができない特徴を持っているのがうつ病です。

薬の服用を続けていても、うつ病を発症した原因であるストレスなどの心因的な問題を取り除くことはできません。薬には精神を安定させる効果はありますが、精神の安定を維持するためには心因的な問題を解消していかなければならないのです。

そこで必要となるのが、環境を自ら変えていくことになります。この方法はうつ病の予防対策としても効果的ですが、うつ病の症状を回復させるためにも重要となっています。

例えば、仕事によってストレスを感じていた場合は、どこに問題があったのかを考えてみましょう。仕事をしている環境、人間関係、仕事の内容などが主な問題点として挙げられますが、皆さんの心の負担になっていた事柄が分かったらそこから一度離れてみるのです。

これは学校の環境が原因でうつ病になってしまった場合も同様で、一度学校という環境から離れてみるところから治療をスタートさせていきましょう。

または、環境を変えずに自らの考え方を変えていくという方法もあります。これは「認知行動療法」と呼ばれる治療法の一つですが、仕事や学校に対する考え方を変えることで、ストレスを感じにくい状態へと導いていくことができるのです。

仕事に対してストレスを感じていたような場合は、自分一人で仕事を抱え込まずに誰かを頼ってみるとか、誰かに仕事を任せてみるとか、皆さん自身の負担を軽くしていくことから始めてみると良いでしょう。

うつ病は真面目で責任感が強い人がかかりやすい病気ですから、うつ病を発症している人の中には「自分の仕事は自分でやらなければ」と思っている人が非常に多く見られています。

このような考え方は薬物療法では治療することができませんので、根本的に自分を変えていくためにも認知行動療法も取り入れていくことを心がけましょう。

完治するまでは症状に波があるうつ病、治療の経過を見るためには

一般的な「うつ病」に対するイメージとしてよく考えられているのが「完治はするのか」という問題です。

うつ病はあらゆる精神疾患の中でも様々な症状と併発して起こりやすい病気であることが特徴的で、治療についても薬物療法から認知行動療法などを併合して行なうことで症状を軽くしていくことができます。

もちろん、こうした治療を続けていくことによってうつ病の症状を完治させることも可能なので、まずは症状が現れていることを早期に発見し、治療を始めることが先決です。

薬物療法では抗うつ剤などを使用してうつ状態を落ち着かせ、脳内のセロトニンの濃度を高めることでうつになりにくい状態へ導いていくことができます。

適切に治療を続けていけば回復期に入り、憂うつ感や気分の落ち込みといったうつ病の症状も徐々に和らいでいくため、塞いでいた気分も明るく変化していきます。

しかし、回復期はあくまでもうつ病完治までの通過点です。うつ病は完治するまでに何度も波が現れます。症状が良くなってきたからといって、そこでうつ病を発症する前の生活にすぐ戻れるわけではありませんし、症状が緩和されてきたからもう薬を服用しなくても良い、というわけでもありません。

うつ病を完治させるためには、症状に波があることをよく理解し、完治までの経過を長い目で見ていくことが必要となります。

これはうつ病を発症している患者本人だけではなく、患者の周りにいる家族や友達、恋人などにも言えることですし、職場や学校側の対応としてもよく理解しておかなければならない点です。

うつ病の回復期は人それぞれ異なりますが、正しい治療を受けることで大体3ヶ月前後で症状は落ち着いていきます。回復期に入るとうつ状態が和らぎ、患者自身が自分から「何かやろう」という気持ちになるのですが、そこから今まで通りの生活に戻れるわけではないので、少しずつ生活に慣れていくことが必要となっています。

例えば、患者自身が「仕事に復帰したい」と思うようになったとしても、まだ完全にうつ病が治ったわけではないので、うつ病を発症する前のように働くことはできません。

「働きたい」という気持ちはあっても症状には波が現れてくるため、普段通りに仕事をこなせるまでには至らないことが回復期の現状です。

これは学校でも同様です。「学校に行ってみたい」という気持ちはあっても、朝から夕方まで学校生活を通常どおり送ることは難しいので、患者本人には少しずつ学校生活に慣れていく努力が必要となります。

そして、職場や学校側はうつ病という病気特有の症状の経過をよく見ながら接することが大切なので、うつ病患者に対する理解の他、うつ病治療中の経過についてもよく知っておかなければなりません。

うつ病は非常に再発率が高い病気ですので、例え症状に波があっても患者それぞれのペースで治療を続けていけるよう、周囲にいる皆さんも協力していきましょう。

家族にとっての一大イベントも大きなきっかけに「引っ越しうつ病」

今まで住んでいた土地とは別の所へ引っ越す、といった経験をしたことがある人は少なくないですよね。新しい街に引っ越す時のワクワク感や新しい家に住むドキドキ感は、引っ越しを経験したことがあるからこそ分かるものでもあります。

しかし、この楽しい引っ越しがきっかけでうつ病を発症してしまうケースも多く見られているため、引っ越しを控えている皆さんは十分に注意しておいてください。

引っ越しは家族にとっての一大イベントですから、引っ越しをする前から気持ちは昂っていくものです。そして、引っ越し後もこの期待感からくる気持ちの昂りは続き、連日どこかに出かけたり、家の中をキレイに掃除してみたり、何かとアクティブに過ごしてしまいがちです。

実はこのアクティブさが後になって憂うつ感へと変わり、うつ病を発症してしまう原因となってしまうのです。これが「引っ越しうつ病」です。

引っ越し後、約1ヶ月くらいはこのアクティブさで楽しい日々を送る場合がほとんどですが、休養も取らずにあちこち動いてばかりいると、ある時突然憂うつ感に苛まれることがあります。

「引っ越し疲れ」とも言えるものですが、風邪を引いてしまったり、何となく体調が優れなかったり、といった身体的症状の他、体調だけではなく気分まで優れない、新しい家を見てむなしく感じる、お金のことに対して不安が現われるようになるなど、精神的な症状も現れているような場合は、うつ状態に陥っているサインと見ることができます。

もちろん、一時的なものであれば問題はありませんが、長期的にこのような症状が続いている場合には一度医師に相談してみることをおすすめします。

特に家にいる時間が最も長い専業主婦の皆さんの場合は、引っ越しうつ病になりやすくなっているため、引っ越し後はうつ病を予防するためにも様々な点に気をつけておくことが必要です。

例えば、新しい土地ですぐに友達を作ることは難しいですよね。また人見知りな性格だったり、あまり人とコミュニケーションを取ることが苦手だったりする場合は、より友達作りに抵抗感を覚えてしまうことと思います。

そのような場合には、徐々にその土地に慣れていくことから始めてみてください。友達がいなくて心細い気持ちもありますが、無理をして「友達を作ろう!」という気持ちからストレスが溜まってしまうことも少なくありません。

引っ越し後は、友達を作るというよりも気の合う友達に出会うことを待つ、といったように考え方を変えてみると良いでしょう。

また、新しい家を汚したくない、という気持ちから過剰に掃除をしてしまう人も多く見られます。

特に完璧主義の傾向が強い人に見られる症状なので、これから家族で住む家なのだから、少しくらい汚れてもいいや、と気持ちを楽に保つことを心がけてみてください。

引っ越しうつ病は予防することができますので、自分でできることから始めてみてくださいね。

身体的な症状に隠されている「仮面うつ病」早めに心療内科の受診を

うつ病の特徴として「憂うつ感」や「気分の落ち込み」などが挙げられますが、このような症状が現れないタイプのうつ病に「仮面うつ病」と呼ばれるうつ病があります。

うつ病の症状は隠されていることから、仮面うつ病と呼ばれており、主にうつ病の初期段階のことを指します。症状としては頭痛、胃の痛み、肩こり、排泄の異常、めまい、性欲低下、食欲不振、身体の倦怠感といった身体的な症状が代表的で、不眠の症状や動悸などが現われることもあります。

しかし、うつ病特有の気分の落ち込みなどは見られないため、自分がうつ病を発症していることに気付かない患者がほとんどです。

ただ疲れが溜まっているだけ、ちょっと休めば良くなる、と思っていても、その身体的な症状の裏にはうつ病が隠れていることも考えられるため、以上に挙げたような症状が長引く場合は早めに心療内科や精神科を受診することをおすすめします。

この他にも、仮面うつ病の特徴としては記憶力の低下や集中力の低下が挙げられます。

例えば、ずっと同じように仕事を続けてきたのにもかかわらず、最近集中力が落ちてきてしまったとか、今まで普通に覚えられていたことなのに記憶することが難しく感じるようになってきてしまったとか、自覚症状が見られる場合はすぐに医師に診てもらうようにしましょう。

仮面うつ病は放っておくと症状はどんどん進行していってしまいます。実際にうつ病を発症してしまうこともありますので、早めに対処をしておきましょう。

また、仮面うつ病はうつ病特有の憂うつ感などの症状が現れないため、身体的な面に問題があると考えてしまうことがほとんどです。実際に現われるのが頭痛や胃痛、食欲不振などの症状であるため、内科を受診することが普通ですよね。

しかし、仮面うつ病を発症していることが原因で現れている症状である場合は、内科を受診しても原因を探ることができず、適切な治療をすることができません。

実際に内科を受診しても異常はないと言われてしまい、体調不良の原因が見つからない、という人も少なくありません。

このように内科で原因が見つからない体調不良の場合には、仮面うつ病であることが考えられますので、心療内科や精神科を受診してみてください。

仮面うつ病も抗うつ剤などの薬物療法によって治療していくことができますし、早めに対処することで症状の進行を防ぐことができるようになります。

自分自身に自覚症状がある場合はもちろん、周りに仮面うつ病かもしれない友人や家族がいる場合も、早めの受診を勧めてみてください。

仮面うつ病を発症している人は何事も責任感が強く頑張ってしまうことがあるので、自分一人で辛さを抱えてしまいがちです。

うつ病の克服には人の力が必要です。周囲の人たちに「最近元気がないな」「最近ボーッとしていることが多くなったな」と感じることがあれば、どんな話でも良いので聞いてあげるようにしましょう。

仕事や勉強も頑張りすぎはほどほどに、適度に休憩を挟みながら

仕事や勉強は私達にとって重要なものです。自分の仕事をやり遂げること、本当にやりたい仕事をするために今自分がやるべきことを頑張ること、勉強をしてテストで良い点を取ること、行きたい高校や大学に受かることなど、それぞれの目標を高く持つことで向上心も生まれてきますし、自分のスキルもどんどん高めていくこともできます。

しかし、仕事も勉強もあまりに頑張りすぎてしまうと精神的・身体的な負担が大きくなってしまいます。

「まだまだやれる」とか「自分ならできる」と思いながら挑戦を続けようとしても、精神的にも身体的にも弱ってしまっていては、最大限の力を発揮することもできなくなってしまいます。

さらに仕事や勉強に対する向上心さえも失ってしまうようになってしまうと、憂うつ感や無気力感に苛まれ、うつ状態に陥ってしまうことも少なくありません。

あんなに頑張ってきたことがムダになってしまう、と感じながらも無気力感から仕事や勉強が手に付かず、最終的にはうつ病を発症してしまうケースも実際に見られています。

うつ病は過度のストレスが原因となって発症する場合がほとんどですが、仕事や勉強の頑張りすぎも知らない間に大きなストレスに変わってしまっていることがあるのです。

自分の意志で頑張ってきたことでも、自分の許容範囲を超えてしまうとただの負担へと変化してしまいます。この負担によってうつ状態に陥り、その状態を放っておくことからうつ病を発症してしまう、というわけです。

うつ病を発症しやすい傾向としては、このようについつい仕事や勉強を頑張りすぎてしまう真面目な性格な人がまず挙げられます。

仕事や勉強によるストレスは誰しも感じるものですが、あまり真面目な性格ではなく何事に対しても臨機応変に対応していくような性格の場合は、頑張りすぎることなく疲れる前に仕事や勉強を切り上げてしまうとか、疲れたらすぐに休むようにするとか、自らストレスを溜めにくい状況を作り上げていることが特徴的です。

反対に真面目な性格の場合は、向上心が高いことも関係して、自分の許容範囲を超えてしまっている仕事量や勉強量を一気にこなそうとしてしまう傾向が強く見られています。

「ここまでやらなければ仕事は終わらせられない」「今日は○時間勉強しなければならない」といったように、自分で自分を追いつめてしまう傾向もあるため、性格が影響してストレスを溜めやすくなってしまっているのです。

このままの状態を続けていては、いつうつ状態に陥ってもおかしくありません。仕事をするにも勉強をするにも、頑張りすぎはほどほどに、適度に休憩を挟みながら取り組んでいくことが大切です。

休憩を少し入れるだけでもストレスは緩和されます。ずっと机に向かっている、ずっとパソコンに向かっている、という状態もうつ状態を引き起こしやすくなっていますので、うつ病予防のためにも長時間仕事や勉強をする場合は必ず休憩を挟みましょう。

何をするにもやる気が出ない・・・大きな無気力感に苛まれるうつ病

自分自身で「頑張ろう」と思えることもあれば、人から応援されて「頑張ろう」とやる気が溢れてくることもありますよね。

こうしたやる気は人間が生きていく上では重要なもので、仕事や勉強、友達付き合い、恋愛など様々な面で影響してきます。どんな事柄にしても「頑張ろう」と思えるのであれば、そのまま突き進んでいくこともできます。

しかし、時には頑張りすぎて疲れてしまうこともあるかと思います。頑張りすぎてしまった時にはしっかり休んで、またやる気が復活してくるのを待つことが必要となります。

こうして疲れやストレスが緩和されれば、自然とやる気も湧いてくるものですが、うつ病を発症している場合は大きな無気力感に苛まれていることが特徴とされています。

健康な人の場合は、疲れやストレスが無くなることで無気力だった状態から抜け出すことができるのですが、うつ病を発症している場合は精神的にも身体的にも無気力感に押しつぶされてしまうほどの状態になってしまいます。

だったら好きなことをしてストレスを発散させれば良い、と考える皆さんも多いかもしれませんが、うつ病を発症すると自分や好きなことや趣味でさえも楽しめなくなってしまうのです。

仕事や勉強などに対して無気力になるだけではなく、今まで「楽しい」とか「おもしろい」と感じられていたことに興味がなくなってしまうのがうつ病の典型的な症状です。

憂うつな気分になる、何があったわけでもないのに気分が落ち込む、何となくイライラする、悲しくなって涙が出てくる、といったように精神状況が大変不安定な状態になってしまうため、ひどい場合は普段通り生活することさえもできなくなってしまうのです。

こうした症状が2週間以上続いているようであれば、すぐに医師に相談することをおすすめします。うつ病の症状を放っておくとさらに悪化してしまい、他の精神疾患を発症してしまう恐れも高まるので、できるだけ早めに症状に気付き、病院を受診するようにしましょう。

心療内科や精神科ではうつ病専門の治療を受けることができますから、まずは心療内科や精神科のある病院を受診してみてください。人

によっては心療内科や精神科に対して怖いイメージを持っている皆さんも多いかと思いますが、病院では皆さんの症状を改善させるための治療を行なうために医師がしっかり診断をしてくれます。

うつ病は自分一人の力で治療できる病気ではありませんから、病院で適切な治療を受けることが重要となっているのです。

もし一人で行くことが不安な場合は、家族に協力してもらっても構いません。むしろ家族と一緒に受診することで、治療に対してもっと真剣向き合うことができるようになりますから、これから病院に行こうと思っている皆さんは、ぜひ家族と受診することをおすすめします。

うつ病の治療には周りの人々の協力が不可欠ですから、患者の家族の皆さんもできる限り協力していくようにしましょう。

人に会いたくない時もあるうつ病、周りも理解を深めていくことが大切

長い間うつ病と付き合っていくと、人と会いたくない、誰とも喋りたくない、何もしたくない、と思うことが度々起こります。これらの症状もうつ病の大きな特徴で、憂うつ感や不安感と共に人と関わることを避ける傾向が強く見られることがあります。

うつ病の治療を続けていてもこうした症状が現われることはあるので、周りの人々はうつ病の症状に振り回されてしまうことも少なくありません。

例えば、友達と一緒に出かける約束をしていたけれど、うつ状態になってしまって友達と会いたくなくなってしまったとか、家族と話をしていても途中で疲れてきてしまったとか、うつ病を発症するとこのようなことが現われるようになります。

端から見れば付き合いの悪い人、気まぐれで自分勝手な人と思われてしまいますが、うつ病という病気がそうさせてしまっていることが原因なので、その人自身に問題があるわけではありません。

うつ病が他人に理解されにくいのはまさにこのような部分で、単なる性格の悪い人、と勘違いされてしまうことも多く見られています。

また、理解されないことからうつ病であることを他人に話すことに抵抗感を覚えてしまうこともありますし、もし受け入れてもらえなかったらどうしよう、といった不安からうつ病の症状が悪化してしまうこともあります。

うつ病は誰にでもかかる恐れのある身近な病気ですが、当事者以外には理解が得られないことから、一人きりでうつ病の症状を抱え込んでしまっている人も少なくありません。

一人きりで悩んでうつ病の症状がひどくなってしまった、というケースも珍しくありませんので、こうしたうつ病の悪循環を無くすためにも、まずはうつ病を発症している患者本人が誰かにうつ病であることを話してみること、そして相談を受けた側もうつ病に対する理解を少しずつ高めていくことが大切です。

うつ病は一人で解決できる病気ではありません。周りの人々の協力があって克服していくことができる病気ですので、治療を始めるにあたって周りにいる家族や友達の協力は不可欠となっています。

もちろん心療内科や精神科の医師の助けも必要ですが、いつも周りにいるのは家族や友達ですよね。なので、まずは自分が信頼できる家族や友達を頼ってみることから始めていきましょう。

いきなり一人で病院に行くことには抵抗があっても、家族や友達に相談してみることならできそう、と感じたら少し勇気を出してみてください。

また、うつ病であることの相談を受けた、という皆さんも、うつ病についての理解を深めることが大切です。うつ病の患者に対して「頑張って」などの声をかけることはもちろん避けるべきですが、他人に依存させすぎないようにすることも必要です。

周りの協力を得ながら自分自身で立ち上がっていくことが克服への道でもありますので、うつ病の症状を理解しつつ、甘やかしすぎないよう距離を保ってみることをおすすめします。