うつ病

生真面目さからの卒業、時には不真面目な部分も出してみることも

生まれ持った性格はその人の特徴であり、良さでもあります。しかし、その性格が影響して「うつ病」を発症してしまう場合も少なくないため、注意が必要です。

一般的には「真面目な性格の人ほどうつ病を発症しやすい」と考えられているため、自分自身で真面目な性格だと感じているような皆さんは、この機会に自分の真面目さについて考え直してみると良いでしょう。

真面目さにも様々な特徴がありますが、やはり仕事や勉強など自分がやるべきことに対して真面目に取り組むことができる人は、特に生真面目さが目立つため、うつ状態になりやすいと考えられています。

生真面目な性格の人は何事も完璧を目指してしまうことから、気を抜くとか力を抜くといったような考え方をできない場合が多く見られています。

もちろん、真面目に物事に取り組むような性格は誰からも信頼され、大きな仕事を任されたり、先輩にも後輩にも慕われたり、周りから客観的に見ていると良いことばかりが起きているように見られることが多いですよね。

しかし、こうした期待をかけられることによってプレッシャーを感じてしまったり、「期待通りにできなかったらどうしよう」と不安を感じたりしてしまうのも、生真面目な性格である人の特徴となっています。

プレッシャーや不安は時に精神的・身体的な負担となり、憂うつ感やイライラ感、食欲不振、睡眠障害などといった症状として現れてきてしまいます。

このような症状はうつ病の典型的な症状であるため、症状が長く続くようであれば一度心療内科や精神科を受診してみることをおすすめします。

一時的なものであれば問題はありませんが、プレッシャーや不安を感じざるを得ない状況が続くこともいずれうつ病を発症してしまう原因となっています。

では、このような状況でうつ病を予防しながら生きていくためには、どのようなことを心がけていけば良いのでしょうか?まずは、生真面目な性格を少しでも柔軟性のある性格へと変えていくことを心がけてみましょう。

生まれ持った性格をすぐに変えることはとても難しいことですし、意識してみたところで性格はそう簡単に変えられるものではありません。

ですが、生真面目な性格のままで生きていると、これからますます自分自身が苦しむことになり兼ねませんので、少しずつで良いので柔軟性のある考え方を取り入れていくようにしてみましょう。

例えば、自分がやらなければならない仕事だからといって一人で根詰めてしまうのではなく、誰かに助けてもらったり、適度な休憩を取りながら仕事に取り組んだりすることだけでも、精神的・身体的負担は減らすことができます。

また、何事もきっちりこなさなければ気が済まない!という考え方から、「今日はちょっとだけさぼってみよう」とか「力を抜いてやってみよう」といったように、少し不真面目な部分も出していくことが大切です。

生真面目な性格から卒業することを目標にしていきましょう。

環境が変わったら気分も変わった、まずは過ごしやすい環境へ変化を

職場、学校、家庭など、生活の基盤となっている環境は人それぞれ異なるものですが、その環境が影響してうつ病を発症するケースも非常に多く見られています。

就職したことがきっかけでうつ病になってしまった、進学してから何となく学校に行くことが億劫に感じられるようになった、引っ越してきてから身体の調子が優れない、といったように、環境が変わったことによって気分にも変化が現われることがあるのです。

一時的なものである場合もあるため、全ての例がうつ病を発症していると考えられるわけではありませんが、2週間以上も同じような症状が続いているような場合は、うつ病を発症している恐れが高いと見られていますので、早めに医師に相談するなどして対処をすることが必要となります。

軽いうつ状態であれば回復までそれほど時間もかかりませんし、もしうつ状態が進行してしまっている場合でも、しっかり治療を受けることで症状を緩和させていくことができます。

うつ病は治療を始めることが先決ですので、少しでもおかしいと感じることがあればすぐに医師に相談してみてください。

また、うつ病の発症に関係している環境自体を変えることも治療の一貫です。完治を目指すためには、うつ病を発症した状況と同じような状況に陥らないことが重要なので、皆さん自身が過ごしやすい環境で生活を送ることがうつ状態から抜け出す第一歩でもあります。

もちろん、医師から処方された薬は指示された通りに必ず飲むこと、休養をしっかり取ることなども含めた上で、自分が過ごしやすい環境で生活できるように環境を変えていきましょう。

職場での問題がきっかけでうつ病を発症しているような場合は、休職してゆっくり休養を取るとか、進学したことによってうつ状態になってしまっている場合は、休学か編入など学校という環境との付き合い方を変えていくとか、今の環境を少しでも変化させる必要があります。

同じ状況で生活を続けていると、うつ状態もますますひどくなりますし、他の精神疾患を発症してしまうことも考えられます。

うつ病は他の精神疾患と併発しやすい病気でもありますので、うつ病以外の病気を発症させないようにするためにも環境を変えていくようにしましょう。

環境を変えると気分にも変化が現れることがある、と先ほども説明した通り、悪い影響がある環境から抜け出すことによって、自分にとって良い影響を与えてくれる環境で過ごすこともできるようになりますから、今度は自分自身を守るために環境を変化させてください。

ただ、一人だけでどうにかできるものではないので、周囲の家族、職場の同僚や先輩、学校の友達や先生などの協力を得ることが必要です。

うつ病はなかなか理解されにくい病気ですが、うつ病の症状が現れている以上、無理をすることは禁物です。しっかり治すためには過ごしやすい環境で休養を取ることが大切なので、周囲の皆さんもできる限り協力していきましょう。

「死にたい」自殺願望が強くなるうつ病、ゆっくりと話を聞いてあげて

「生きているのが嫌になる」「死にたい」など、自殺願望が強くなることがうつ病の大きな特徴です。うつ病は自殺したくなる病気、とも考えられてもいるため、うつ病と自殺は切っても切り離せないものです。

もしうつ病と診断されていない場合でも自殺する危険性が高い人は多く見られているので、周囲にいる人達は自殺のサインを出している人がいないか、しっかり見極めることも必要です。

病院に行っておらず、うつ病と診断されていない場合でも、自殺を考えているようであれば、うつ病を発症している恐れは非常に高いと見られます。

うつ病以外にも何らかの精神疾患を発症していることが考えられますので、自殺願望が強くなっている人が周りにいる場合は、ゆっくり話を聞いてあげるようにしてみてください。

できれば自殺の危険性について、よく話してみると良いでしょう。「自殺したい」と思っている人に自殺の話をしても大丈夫なの?と思われるかもしれませんが、その人自身の話を聞いてあげることは自殺に直接つながりません。

今までにも自殺を考えたことがあるのか、具体的に自殺をする手段は考えているのか、実際に自殺の計画はあるのかなど、自殺について聞くことで抱えていた悩みを外に出すことができるようになるので、思い詰めて自殺するような危険性は若干弱まります。

しかし、具体的に自殺をする手段について考えていたり、既に自殺の計画を立てているような場合は非常に危険な状態なので、もし自殺を実行しようとしていたら皆さんは全力で止めてください。

また、患者自身から「死にたい」という話を聞くこともあるかと思います。そのような時もまずは話を聞くことが大切です。

うつ病を発症するとどうしても考え方が極端になる傾向があるため、気分が落ち込んで何事にも無気力になると「自分は必要とされていない」とか「もう死ぬしか道はない」と思うようになってしまいます。

これはその人自身が思いたくて思っているわけではなく、うつ病という病気がそうさせてしまっているので、うつ病自体を改善させなければ自殺願望は弱まりません。

そのためにもうつ病を発症しているサインや自殺しようとしているサインをできるだけ早く見極めることが必要となります。

うつ病を発症している患者の中には「自分はうつ病なのかもしれない」と思い、自分から心療内科や精神科を受診する人もいますが、自分自身がうつ病を発症していることに気付いていない人も多く見られています。

そのような場合は周りにいる家族、友達、恋人、職場の同僚、学校の先生などが気付いてあげなければならないので、少しでも変化が見られるようであればまずは話を聞いてあげることから始めてみてください。

話を聞いてもらうだけでも患者の心は楽になり、自殺から遠のけることができるようになります。ちなみ自殺と自傷行為とでは目的に違いがあるので、その点はよく理解しておきましょう。

調子が良くなってきたように見えていても注意が必要、うつ病の回復期

うつ病は治療を続けていくことで、徐々に身体の調子が良くなっていきます。この状態をうつ病の「回復期」と呼びます。

治療を始めてから大体1ヶ月で回復期に入る人もいますし、3ヶ月程度経ってから回復期に入る人もいるため、人それぞれ異なっていますが、適切な治療を続けていけば症状は緩和されていきます。

しかし、回復期に入ったからといって油断は禁物です。回復期はうつ病が完全に治ったわけではありませんし、ふとした拍子にうつ状態が悪化してしまうこともあるため、周囲の人々も注意が必要となります。

うつ病は回復期に入ると憂うつ感や気分の落ち込みが和らいでいきますが、まだうつ状態から少し抜け出しただけの状態なので、いきなり外出したり、人と会ったりすることはまだ控えておいた方が良いでしょう。

患者自身も憂うつ感が和らぐので自分から何かをしよう、という気持ちにはなるのですが、うつ状態はまだ残っているので無理をすると悪化してしまう恐れもあるのです。

また、回復期といっても抗うつ剤を服用していることによってうつ状態が緩和されているだけであることから、家族や友達など周りにいる皆さんは「まだ完治していない」ということをしっかり理解しておく必要があります。

抗うつ剤にはうつ状態を緩和させる効果がありますから、薬を服用している間はうつ状態が改善された状態になっています。

しかし、回復期になって「症状が良くなった!」ということから、薬の服用をやめてしまったり、薬を服用する量を少なくしてしまったりすると、症状は元に戻ってしまいます。

せっかく回復していたのに症状が悪化してしまうことも大いに考えられることですので、調子が良くなってきたように見える場合でも、医師から処方された薬はしっかり服用するようにしましょう。

患者自身が心がけることはもちろん必要ですが、家族の皆さんもしっかり見てあげていてください。抗うつ剤の服用を勝手にやめてしまうことは非常に危険なので、回復期に入っても医師の指示に従って薬物療法を続けていくようにしましょう。

薬の量を減らしていくためには医師からの診断が必要となっていますから、個人の判断で薬物療法をやめないよう注意してください。

また、うつ病の回復期では徐々に元の生活に戻っていくため、仕事や学校生活などにも少しずつ慣れていくことができるようにもなります。

ただし、うつ病を発症する前のような生活にすぐに戻れるわけではないので、今自分ができることから少しずつ始めていくことが必要です。

職場や学校側とよく話し合い、自分のペースで仕事や学校生活に慣れていくようにしましょう。決してうつ病を発症する前と同じ状況にならないよう、ゆっくり慣れていくことが大切です。

回復期は「悪化したらどうしよう」「治らなかったらどうしよう」という不安も付きまとう時期なので、周りにいる皆さんも注意してみてあげるようにしましょう。

定期的なカウンセリングを受けて自分の心をオープンにすることから

最近何となく気分が落ち込むことが多い、身体の調子が優れない、と感じることはありませんか?憂うつな気分になって何をしても楽しいと感じられないとか、人に会いたくなくなるとか、不眠の症状があるような場合はさらに注意が必要です。

もちろん、一時的な症状である場合もありますが、このような状態が2週間以上続いているようであれば、一度心療内科や精神科の医師に診てもらうことをおすすめします。

これらの症状は「うつ病」の典型的な症状であるため、放っておくとうつ状態が悪化してしまうことが考えられます。

うつ病は精神疾患の一つで、ストレスや環境の変化などが要因となって発症することがほとんどと見られているので、まずはうつ状態に陥ってしまっている要因を取り除き、今の自分の状態について誰かに話を聞いてもらいましょう。

家族や友達など周りにいる信頼できる人に自分の気持ちを話すだけでも、心は楽になります。一人きりで苦しい気持ちや辛い感情を抱えていると、うつ状態は悪化していくばかりです。

うつ病の治療としても、他人に話を聞いてもらうことは必要とされていますので、まずは身近な人に話を聞いてもらってみましょう。

しかし、自分の周りにはそんな人はいない、と思っている皆さんも多いかと思います。また身近な人たちだからこそなかなか話せない、という場合もありますよね。

そのような場合は「カウンセリング」を受けてみると良いでしょう。カウンセラーによるカウンセリングはもちろん、心療内科や精神科の医師に話を聞いてもらうことも可能です。

辛く苦しいと感じていても、誰にも話すことができない場合は、まずカウンセリングを受けて自分の心をオープンにすることから始めてみてください。一度にたくさんのことを話す必要はありません。少しずつ少しずつ話してみましょう。

こうしてカウンセリングを受けることによって、うつ状態からは徐々に抜け出していくことができるようになりますが、既にうつ病を発症していて症状が進行してしまっているような場合は、カウンセリングを受けるだけでは治療することはできません。

うつ状態を緩和させるために「抗うつ剤」などの薬を使用する場合がほとんどです。一般的にもうつ病の治療は薬を使用した薬物療法が行なわれると考えられていますが、うつ病を改善させていくためには、薬物療法だけでも不十分です。

定期的なカウンセリングを受けながら薬物療法を行い、しっかり休養を取ることでうつ病の症状は治療していくことができます。

すぐに治る病気ではありませんし、完治まで時間がかかることも、または症状が良くなっても再発してしまうケースも珍しくありません。

そのため、認知行動療法や周りの人とのコミュニケーション、規則正しい生活を送ることもうつ病の治療には重要とされています。様々な治療法と医師やカウンセラー、家族など周囲の協力によって、うつ病を改善していきましょう。

「わがまま」や「怠け癖」ではない頑張りたくても頑張れないうつ病

学校に行きたくない、仕事に行きたくない、というようなわがままは誰もが思うことですよね。でも、そこに「うつ病」の症状が隠れているような場合は、わがままという言葉だけで済ませてしまってはいけません。

以前は「怠け病」と呼ばれていたうつ病ですが、うつ病の症状に対する様々な原因がわかってきた現在では、うつ病も一つの病気として診断されるようになりました。

治療も行なうことができますし、適切に治療を続けていくことで完治させることもできる病気です。

事情について何も知らない人からは勉強や仕事をさぼっているように見られてしまうこともありますが、うつ病はただのわがままや怠け癖とは全く違ったものなので、学校や仕事に行きたくない、と思うことに対しても悩む必要はありません。

頑張りたくても頑張れない、楽しみたいのに楽しめない、このような状況になってしまうのがうつ病です。うつ病になってしまったら、無理に頑張ることはせず、まずはゆっくり心を休めることが大切です。

「心の病」とも呼ばれていることから、疲れた心を休ませてあげることもうつ病の治療法の一つなのです。

これはうつ病に限らず、パニック障害や不安障害などの精神疾患にも言えることなので、薬を服用するだけではなく、根本的に病気を治すためにも自分の心を休めてげるようにしましょう。

そのためには自分一人の力では足りません。うつ病を克服するためには、家族の理解、医師の協力、友人や仲間の助けも必要となっています。

うつ病は患者が一人で乗り越える病気というよりも、周りの人々が協力し合うことで克服していくことができる病気です。一人で頑張ってしまうとうつ病の症状がますます悪化する原因になりますから、一人で抱え込まないようにしましょう。

なので、自分で「もしかしたらうつ病かもしれない」と思ったら、まずは家族や友人に相談してみてください。話を聞いてくれる人がいるだけでも心は少し休まります。

うつ病を完全に治すためには治療を始める必要がありますが、自分の気持ちを素直に話してみることで心の負担を軽くすることができます。

ただのわがままかもしれない、ただ怠けているだけなのかもしれない、と不安に思う時こそ誰かに気持ちを打ち明けてみましょう。

その不安が増幅されてしまうと、うつ病だけではなく他の精神疾患も併せて発症してしまう恐れもありますし、不安感以外にも様々な症状が現れてきてしまうこともあります。不安になることは誰にでもありますから、信頼できる人に遠慮しないで話してみましょう。

うつ病の治療は薬物療法や認知行動療法によって行なわれていきますが、一人きりで不安感を抱え込まずに誰かに話してみる、まずはここからが治療のスタートになります。

うつ病であること自分で認めることは怖いことですが、うつ病の治療をするためには大切なことです。早めに対処するためにも、自分の気持ちを誰かに話してみてくださいね。

考えていることをしっかり認めてあげて、うつ病の人に対する接し方

人は誰かから「頑張って!」と言われると、やる気が出てきて「よし、頑張ろう」という気持ちになるものです。

他人からの応援が原動力となって、様々な物事にチャレンジしたり、諦めかけていたことに対しても打ち込めるようになったり、気分も明るくなっていきます。

しかし、うつ病を発症している人にとって「頑張って!」という言葉はとても辛く、重いものとなってしまいます。応援されて嬉しいと感じたり、もっと頑張るために行動を起こすことができず、憂うつ感や絶望感に襲われてしまうのです。

決して「頑張りたい」という気持ちがないわけではなく、「頑張りたくても頑張れない」状態になってしまうのがうつ病特有の症状として見られています。

そのような状態で他人から「頑張って!」と言われても、もうこれ以上どう頑張れば良いのか分からなくなってしまいますよね。

頑張っている人に対して「頑張って!」という言葉をかけても、今の段階で十分に頑張っているのですから、せっかくかけた言葉の力も薄れてしまうのです。

うつ病を発症している人は端から見ると、さぼっているとか怠けているとか、良い印象に見られないことがありますが、これはうつ病という病気が原因となって現れてしまっている症状なので、その人自身にさぼる気持ちや怠ける気持ちがあるわけではありません。

「うつ病」という事情を知らなければ気付かれない、ということは非常に辛い部分なのですが、こうした勘違いをこれ以上大きくしないためにも、周りにいる皆さん自身がうつ病に対してしっかり理解をしてあげることが大切です。

もちろんうつ病を発症している患者自身も、自分のうつ病の症状と向き合っていく必要がありますが、うつ病を一人で克服していくにはあまりに負担が大きすぎます。

一人きりで克服しようとすると今以上に症状が重くなる場合もありますし、他の精神疾患を併発してしまう恐れもあるので、うつ病を改善させるためには周りの人々の協力が不可欠となっているのです。

では、うつ病を発症している患者に対して、私達はどのような接し方をしていけば良いのでしょうか?うつ病の特徴としては、やはり憂うつ感や気分の落ち込みに心が支配されてしまっていることから、物事をポジティブに考えることができなくなってしまっています。

でもそこで「ポジティブに考えてみれば?」などというアドバイスをしても、うつ病を発症している人には逆効果です。

物事をポジティブに考えることができない自分を責めてしまうことになるので、アドバイスするのではなく、その人自身が考えていることを認めてあげるようにしましょう。

また、人によっては感情の起伏が激しく、気分に波が見られることもありますが、皆さんはその波に振り回されることなく冷静に接することが重要です。

あまり感情移入しすぎると、うつ病の人と付き合っていくことに疲れてしまうこともありますので、時には黙って見守るように心がけましょう。

勝手な判断は避けて、薬物療法では必ず医師の指示に従って薬の服用を

強い不安感や憂うつ感、イライラする、食欲がなくなる、不眠、無気力などの症状は、うつ病の代表的な症状です。

うつ病を発症すると今まで問題なく頑張れたことが頑張れなくなったり、疲れやすくなったり、趣味も楽しめなくなったり、気分が落ち込んでしまうことが多くなります。

いわゆる「心の病」と呼ばれる精神疾患の一つですが、精神疾患は単なる気の持ちようで改善されるわけではありません。楽しいことを考えようと思っても憂うつ感が邪魔をしてしまい、気分の落ち込みに拍車をかけてしまいます。

うつ病は心因的な問題が発症の原因になっていることがほとんどですが、ストレスを解消することさえも無気力になってしまうため、さらに憂うつな気持ちを高めてしまうのです。

しかし、うつ病を発症してしまったとしても、しっかり治療を受ければ症状を改善させていくことは可能です。では、うつ病を改善するためにはどのような治療が効果的なのでしょうか?

まず一般的にもよく知られているのが「薬物療法」になります。薬物療法は患者が薬を服用することでうつ病の症状を緩和させていく治療法ですが、軽度のうつ病から重度のうつ病まで幅広く用いられています。

また、うつ病以外にもパニック障害など他の精神疾患の治療にも効果を発揮しているので、薬を服用することからうつ病の治療を始めていく、というケースが多く見られています。

薬物療法で使用される薬としては、まずうつ状態を緩和させる「抗うつ剤」が挙げられます。

うつ病特有のうつ状態を緩和させ、落ち込んだ気分を明るくしていく効果があり、不安や焦燥感を改善させて気分を落ち着けていくことも可能です。

疲れてやる気が出ない症状が現れている場合でも、意欲を向上させる効果も期待できるので、うつ状態全般の症状を改善させるためには抗うつ剤の使用が第一となっています。

また、うつ病の発症には、脳内物質の「セロトニン」が不足してしまっていることも原因の一つと考えられていますが、抗うつ剤には脳内のセロトニン濃度を高めていく働きも期待できます。

セロトニンの濃度が高まると気分が落ち着き、うつ状態を感じにくくなっていくので、うつ病の治療の一つとしてセロトニンの濃度を高めることが重要と考えられているのです。

こうした薬物療法を行なうことで、うつ病の症状を徐々に回復させていくことができますので、医師の指示に従って薬を服用するようにしましょう。勝手な判断で服用量を増やしたり減らしたりすることは絶対に避けてください。

うつ病の治療に使われる薬は用法や容量を誤ると身体的に大きな影響が現われることもあるので、医師から決められた時間に決められた容量を守って薬を服用するようにしましょう。

その他、認知行動療法や周りの人々とのコミュニケーションなどもうつ病治療の一貫です。克服するためには、薬物治療に依存するのではなく、自らうつ病に立ち向かっていくことも大切です。

心療内科や精神科、精神疾患の治療を専門に扱っている病院を選んで

私達はストレスを感じると精神的にも身体的にも様々な症状が現われるようになります。

気分が塞いでやる気が起こらなかったり、食欲がなく睡眠もよく取れていなかったり、イライラしたり、不安になったり・・・こうした症状は一時的なものですぐになくなることもありますが、長引くようであれば「うつ病」を発症している恐れも考えられるので注意が必要です。

2週間以上憂うつな気分や身体のだるさや疲れがが続いている場合は、一度病院に行って診てもらうことをおすすめします。

もしうつ病を発症していた場合は、早期に治療を始めることで回復も早くなりますから、少しでもおかしいと感じたら医師に診てもらうようにしましょう。

では、「うつ病かもしれない」と思ったら、どんな病院を受診すれば良いのでしょうか?うつ病は精神疾患の一種なので、心療内科や精神科のある病院にかかることが適切です。

疲れやだるさなど身体的な症状が主に現れている場合でも、原因は内科で解決することはできません。

もし内科を受診した場合でも、うつ病が原因の疲れやだるさは「原因不明」と診断されてしまい、結局原因が分からない症状として見られてしまうことがあります。

もちろん実際に内臓疾患などを発症している恐れも考えられますから、まずは内科で診てもらうことも重要ですが、身体的な症状の他に憂うつ感や不安感も併合して現れているような場合は、迷わず心療内科か精神科を受診してみてください。

うつ病をはじめとした精神疾患の治療を専門としているので、パニック障害などを発症している恐れがある場合も心療内科か精神科に相談してみると良いでしょう。

パニック障害はうつ病と併発しやすい精神疾患なので、現在はパニック障害を発症していない場合でも予防をしておくために医師にしっかり診断してもらってくださいね。

病院ではまずカウンセリングや問診を行なっていきますが、初期段階のうつ病であれば医師に相談をして話を聞いてもらうだけでも心は楽になっていきます。

うつ病は心因的なストレスが過度にかかることによって悪化してしまうので、辛い悩みや苦しみを一人きりで抱えている状態から抜け出すことが大切です。

心療内科や精神科で行なわれているカウンセリングには、患者の辛さや苦しみを軽くする効果がありますから、まずはカウンセリングを受けてみる勇気を出してみることから始めてみると良いでしょう。

また、医師から治療が必要であると診断された場合には、薬物療法や認知行動療法によって治療を始めていくことになりますが、特に薬物療法は医師から指示された通りに薬を服用することが重要となっています。

抗うつ薬などが使用される薬物療法は、個人の判断で服用回数を増やしたり服用量を増やしたりすることは厳禁です。うつ病をしっかり治療するためにも、処方された薬は医師の指示に従って正しく服用するように注意してくださいね。

十分に眠れない「睡眠障害」の状態が続くとうつ病を発症する恐れも

不安なことやイライラすることがあると寝付きが悪くなってしまい、あまり睡眠を取れなかった、という経験がある人は多いかと思います。

現代人は何かと忙しく、睡眠時間も短い人が多いこともあり、睡眠を取ることができる時間は重要なものです。その時間に眠ることができないと睡眠不足に陥ってしまう、というケースも少なくありません。

また、夜中に何度も起きてしまうとか、まだ起きる時間ではないのに明け方の早い時間に目が覚めてしまうとか、睡眠を取ることはできても質の悪い睡眠になってしまう、という皆さんも多いのではないでしょうか?

このような睡眠障害は、精神疾患の一つである「うつ病」の典型的な症状として挙げられます。

主に過剰なストレスなどが原因となって発症するうつ病ですが、うつ状態がひどい場合はよく眠ることができず、睡眠不足に陥ってしまうことがよく見られています。

睡眠不足になると体調も優れなくなりますし、精神的に大変不安定になってしまいます。

眠りたいのに眠れないことに対する苛立ち、眠れないことに対する不安感、眠っても疲れが取れずいつも疲れているなどの症状が長引いている場合は、うつ病を発症している危険性が高いので注意が必要です。

うつ病を発症したことで睡眠障害が現われることはもちろんありますが、十分な睡眠を取れないことからうつ病の発症につながることもあるので、普段から不眠に悩まされているような皆さんはうつ病を発症させないようにするためにも、毎日の睡眠を改善していくことが必要です。

良質な睡眠を取ることで、身体の調子も良くなりますし、精神も安定して穏やかになっていきます。

不眠の状態が長く続くとイライラしたり不安になってしまったりすることが多くなるのですが、睡眠をしっかり取っていることで気持ちが落ちついていくようになるのです。

身体の疲れを取ることはもちろん、気持ちをスッキリさせるためにも良質な睡眠は欠かせないというわけですね。

こうした良質の睡眠を取るためには、毎朝起きた時に太陽の光を浴びることがおすすめです。夜型の生活を送っているとなかなか朝日を浴びる機会は少ないかと思いますが、私達の身体は朝日を浴びることによって体内リズムが一度リセットされるようになっています。

朝起きて仕事や学校に出かけていく皆さんはもちろん、もし夜型の生活を送っている皆さんの場合でも、夜の作業を終えて朝日を浴びてから寝る、といったように生活を変えてみるのです。

朝日を浴びることを日課にしてみると、夜になれば自然と眠くなってくるようになります。

このように、太陽には体内リズムを整えて朝型の生活に導く効果があり、さらに気持ちを安定させる脳内物質「セロトニン」を増やす効果も期待できます。

セロトニンの分泌量が不足すると睡眠障害に陥りやすくなるため、セロトニンを増やすためにも毎朝太陽の光を浴びてから活動を始めるよう、心がけてみてください。