うつ病

自宅で休養が取れない場合は入院治療がおすすめ、うつ病の入院生活

同じうつ病でも、患者それぞれ症状の程度は異なります。軽度のうつ状態の人もいれば重度のうつ状態の人もいるため、その患者の症状に合わせて治療方法にも違いが現れています。

一般的にうつ状態が軽度である場合は、自宅けら病院に通うことがほとんどで、定期的に通院することによってうつ病の症状を緩和させていきます。

もちろん自宅ではしっかり休養を取ること、医師から処方された薬を指示された通りに服用することなど、自宅での治療も必要となるので、通院治療を行う場合は基本的に家族や周りにいる人達の協力を得ることが不可欠となっています。

そのため、うつ病を発症している患者とは一緒に暮らすことが必要です。うつ病を発症すると判断力もにぶくなり、薬の服用方法を誤ったりする恐れが高くなる危険性があります。

患者自身は「人と関わりたくない」という気持ちが強くなっていますが、一人暮らしをさせることは避け、家族と同居することをおすすめします。

家族と同居することで、家族は患者の行動にも注意することができますし、患者自身がゆっくり休養を取るためにも気持ちが安らげる場所で暮らすことが一番です。

しかし、場合によっては自宅で十分な休養が取れずにうつ状態が悪化してしまうケースもあります。

家族との関係性が上手くいっていない場合、うつ病に対する家族の理解が足りない場合、ストレスが溜まる生活を続けてしまっている場合など、自宅で休養が取れない場合には、病院に入院して治療を行うことになります。

その状態のまま自宅で過ごしていてもうつ病の症状は一向に良くなりませんし、それどころか悪化してしまう恐れが高まりますので、自宅で十分に休めない場合は入院して適切な治療を受けましょう。

もし、医師により重度のうつ病であると診断されたような場合は、通院ではなくすぐに入院して治療を行うことが必要となります。

では、うつ病の入院治療ではどのような治療が行われているのでしょうか?ここからはうつ病の入院生活について見ていくことにしましょう。

うつ病の症状を改善させるための治療は主に休養ですから、入院生活においても休養を取ることが基本となります。

もちろん薬物療法も行いますから、食後には薬を服用することが決められています。食事は病院食ですが点滴などを打つことはありませんし、時間帯によっては家族と面会することも可能です。

ただし、外出許可が出るまでは出かけることはできませんので、外出に関しては医師の指示に従うようにしてください。

うつ病はゆっくり休むことが一番の治療となっていますので、病院では本や漫画を読む、ゲームをやる、とにかく寝るなど休むことに専念しましょう。

また、病院には自分と同じうつ病患者が入院していますので、互いに干渉せずに一人の時間を大切にすることもできます。負担を減らして休養を取ることができますから、自宅で休めないような場合も入院治療をおすすめします。

自分のペースを大切に、学校生活に戻るために一度学校から離れてみて

うつ病を発症するのは大人だけではありません。小学生などの子供、中学生や高校生など思春期の年代もうつ病を発症してしまうことがあります。

一般的に仕事に対して大きなストレスを抱えている働き盛りの年代の発症率が多いとされているうつ病ですが、子供にとっては毎日のように通う学校がストレスの根源となっている場合もあります。

学校の勉強ができない、友達がいない、いじめられているなど、学校におけるストレスの度合いはそれぞれ異なるものの、誰しも少なからず感じているものです。

特に友達がいなくていつも一人でいる、クラスメイトにいじめられているといったような場合は、ストレスが原因でうつ病を発症してしまうことも少なくありません。ストレスが精神的・身体的な負担となり、うつ状態へと陥ってしまうのです。

学校が原因でうつ状態になってしまった場合は、やはり学校から一度離れて休養を取ることが重要となりますが、あまり長く休んでしまうと学校に行きづらくなってしまうこともありますよね。

インフルエンザなどで何日も学校を休まなければならなくなった場合など、いざ学校に行けるとなってもどこか行きづらさを感じてしまった、という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?

うつ病とインフルエンザは全く異なった病気ですが、学校から離れて休養を取る点では似通っています。

しかし、うつ病の場合は治るまでには長い時間がかかるため、インフルエンザのように1週間もすれば学校に行けるようになる、といった目安は簡単に図ることができません。

1ヶ月で学校に通えるくらいに症状が改善される人もいれば、半年経ってから学校に行けるようになってきた、という人もいるため、うつ病は症状の程度や改善の状態によって、学校に行けるようになるまでの期間は異なることが当たり前となっています。

なので「うつ病を早く治さなきゃ」と思う必要もありませんし、学校の勉強が遅れてしまうなど不安に感じなくても大丈夫です。

このように思ってしまうこと自体がうつ病の症状とされていますので、自分のペースで学校に復帰するためにもまずは心と身体をしっかり休ませるようにしましょう。

ただし、学校や友達から孤立させてしまうことは決してうつ病の回復に繋がりませんので、家族や学校関係者は十分に注意しておくようにしてください。

患者が学校に復帰しても、うつ病に理解のない学校である場合はうつ病で休んでいたことに対する偏見が大きくなっているため、患者自身はまたうつ状態を発症してしまう恐れが考えられます。

うつ病は周囲の人々の理解が必要な病気であるため、学校関係者の皆さんは「学校をさぼっている」「ただ学校に行きたくないだけのわがまま」といった考え方を生徒達に教えることは絶対に避けてください。
(⇒わがままや怠け癖ではないうつ病

家族の皆さんもお子さんが学校に復帰した時に安心して学校生活を送れるよう、学校の友達や先生と密に連絡を取ることをおすすめします。

うつ病は早く治さなくても良い!職場に復帰することを焦らないで

仕事におけるストレスは誰しも感じているものですが、人によってはストレスを上手く発散できずに溜め込んでしまうこともあります。

ストレスを発散してリフレッシュすることで、翌日の仕事に対する向き合い方は大きく変わりますし、仕事に対する考え方や負担も軽減させることができます。

つまり、真面目に仕事をするにしても少しばかり気を抜く部分を作っておかないと、精神的・身体的に大きなダメージが加わってしまうのです。

うつ病もその一つで、過剰なストレスによる精神的・身体的負担が原因となってうつ状態に陥ってしまい、うつ病を発症してしまうと考えられています。

何となく気分が優れない、憂うつな気持ちになることが増えた、イライラする、食欲がなくなる、十分な睡眠が取れない、自分の必要性を感じなくなるなど、このような症状はうつ病の代表的な症状ですが、2週間以上も症状が続いているような場合は早めに医師に相談することをおすすめします。

こうした症状が現れているまま仕事をし続けても、うつ病の症状は決して良くなりません。それどころか悪化してしまう恐れが高まってしまいますので、まずは仕事から離れて自宅で休養することが大切です。

しかし、うつ病を発症していると「仕事を休むことなんてできない」と考えてしまうことがほとんどであるため、もし仕事を休めたとしても「早く仕事をしなきゃ」とか「1日でも早く職場に復帰しなきゃ」という考え方になってしまい、しっかり休養を取れなくなってしまう場合も少なくありません。

こうした症状自体がうつ病の特徴であるため、まずは仕事を休んでも良い、早く職場復帰することを考えなくて良い、というように考え方を変えていくことが必要です。

うつ病を発症しやすい人は真面目で几帳面な性格の人が多く見られていることから、仕事に対しても大変真面目に取り組んでいる人がほとんどですが、うつ病を治すためにはこうした性格が回復の妨げになってしまうこともあります。

完璧を目指すあまりに自分の身体を酷使してしまったり、ストレスが溜まっているにも関わらず精神的負担を抱えてしまったり、自分で自分自身を追いつめてしまう傾向もあるので、うつ病になったことをきっかけに少し不真面目になることを覚えると良いでしょう。

うつ病は再発しやすい病気でもありますから、一度症状が良くなったとしても、真面目な性格が影響してまた同じ状況になってしまうことも大いに考えられます。再発を防ぐためにも、自分の性格を見つめ直してみることをおすすめします。

また、うつ病の治療は薬物療法などが主に行なわれていますが、まずは休養を取ることが先決です。自宅でのんびり過ごすことが一番の治療法ですから、ベッドの上で何もせずにボーッとするだけも良いのです。

もし自宅でゆっくり休めない場合には、入院して治療を受けることもできますので、皆さんに合った方法でうつ病を改善させていきましょう。

アルコール依存・恋愛依存・セックス依存、普段の生活に関わる依存症

他の精神疾患と併発しやすい特徴を持つ「うつ病」。ここではうつ病と併発することが多く見られている様々な依存症について、詳しく見ていくことにしましょう。

まずうつ病を発症すると増えるのがアルコールの摂取です。お酒をよく飲むようになる、お酒を飲まなければいられなくなる、薬をお酒で飲んでしまうなど、アルコールに頼ることで精神安定を求める傾向が強く見られるようになります。

全ての人がこのような「アルコール依存症」になるわけではありませんが、うつ病を発症するとお酒を飲むことが増えて、うつ状態が強くなってしまう危険性が高まってしまうため、家族の皆さんも十分に注意する必要があります。

特にお酒で薬を飲んでしまうことは大変危険です。抗うつ薬などを服用している時期はお酒を控えることを医師からも注意されますが、どうしてもお酒と一緒に薬を服用してしまう場合は医師によく相談の上、入院治療を考えることも念頭に入れておくことをおすすめします。

また、アルコール依存症からうつ病を発症するケースもあるため、そのような場合はアルコール依存症をしっかり治療することからうつ状態に陥ることを予防していきましょう。

その他、恋愛やセックスなど男女関係の中で依存症が現われる場合も多く見られています。うつ病になっても恋愛をすることはできますが、依存傾向が強い恋愛の場合は注意が必要となります。

恋愛は互いに支え合える関係性を持つこともできるため、人によってはうつ状態を緩和させていく効果もあります。

しかし、恋愛に依存してしまうタイプの人にはうつ状態に拍車をかけてしまうばかりではなく、他の精神疾患を発症してしまう恐れも考えられているため、恋愛関係に甘えてしまうような場合は「恋愛依存症」に陥りやすくなっています。

恋人がいなければ何もできないなど、恋人がいない生活なんて考えられない、恋人がいないと寂しくてどうしようもなくなるなど、一人でいることに対して過剰な不安感を抱いているような場合は恋愛依存になりやすい傾向があるので、うつ病を発症していない場合でも注意してください。

恋愛依存症の場合も後からうつ病を発症することがありますから、うつ病の発症を防ぐためにも恋愛依存症から抜け出すことを考えていきましょう。

また、恋愛依存と共に現れやすいのが「セックス依存症」です。一般的にセックスが好きな人はセックス依存症になる危険性は低いですが、心の奥底にある寂しさ、誰かに甘えたい気持ち、人肌の温もりを求める気持ちがあることから、セックスせずにはいられない状態になってしまうことがあります。

楽しむためのセックスではなく精神安定を求めるためのセックスなので、セックスをしている間だけは愛を感じられることができる、という人も少なくありません。

こうした症状も精神疾患の一種なので、まずは一人で悩まず医師に相談してみましょう。

うつ状態が悪化することも、お菓子やタバコなどの嗜好品との関わり

チョコレートやケーキなどの甘い物が好き!という人は男女問わず多く見られていますが、こうした甘いお菓子がうつ状態を悪化させてしまう場合もあるので注意が必要です。

お菓子に使われているのは主に「上白糖」という白い砂糖ですが、上白糖には身体を冷やしたり、新陳代謝を低下させてしまったりする働きがあるため、摂り過ぎることで身体には様々な影響が現れるようになります。

また、糖分の過剰な摂取によって栄養バランスが崩れてしまうこともありますから、そのまま食生活の乱れにも繋がります。

こうした身体の冷えや食生活の乱れは、うつ病を発症する原因とも考えられているので、うつ病を予防するためには上白糖を過剰に摂ることを避ける、毎日栄養バランスの整った食事を摂るようにする、といった心がけが必要となります。

もちろん、うつ病の症状を改善するためにも効果がありますので、できれば甘い物を食べることは避ける、甘い物を食べたいときには身体を温める働きのある「てんさい糖」が使われているものを食べるなど、同じ糖分でも身体に良い糖分を選ぶことをおすすめします。

また、女性に多く見られることなのですが、イライラや疲れを緩和させて精神安定を求めるために甘い物を口にすることがありますよね。

実際に甘い物を摂ることで気持ちが落ち着き、精神が安定することはあるのですが、こうした生活を続けていると「スイーツ依存症」を引き起こしてしまう恐れが高まります。

うつ病と併発しやすい依存症には「アルコール依存症」など様々なものがありますが、甘い物を食べることに対して精神安定を求めるようになると、「スイーツ依存症」に陥ってしまうこともあるのです。

例えば、仕事や勉強で疲れるとチョコレートを食べなければいられなくなる、毎日ケーキやアイスなどを食べなければいられなくなるなど、甘い物を食べることが習慣化されているような場合は特に注意が必要です。

さらにひどい場合は砂糖を舐めることで精神を安定させるような「砂糖依存症」に発展してしまうこともありますから、うつ病を発症していない場合でも甘い物の摂りすぎには十分気をつけるようにしましょう。

その他、嗜好品としては「タバコ」なども挙げられますね。タバコも甘い物と同様に吸わなければいられなくなる状態になることが多いため、依存してしまう傾向が強く見られています。

例えば、タバコを吸わないでいるとイライラしてくる、といったような場合はタバコに対して依存してしまっていると考えられますし、逆にタバコを吸いすぎると憂うつな気分が襲ってくる、という症状も見られています。

タバコを吸う前はイライラしていたのにタバコを吸ったら治まった、というように、タバコを吸うことで気持ちの状態が変わってくる、という場合は早めに医師に相談してみることをおすすめします。

タバコは精神的にも身体的にも影響を与えるものなので、うつ病の人は控えるよう注意しましょう。

厳しい仕事内容との向き合い方に注意して、サラリーマンとうつ病

私達の仕事は人によって様々ですが、毎月一定の給料を貰うことができるサラリーマンは非常に多く見られています。皆さん自身がサラリーマンであることもあれば、皆さんの家族がサラリーマンであることもありますよね。

毎月安定したお金を稼ぐことができるので、家庭の生活は十分に潤っているという場合も少なくありません。しかし、サラリーマンも非常にうつ病なりやすいと考えられているため、仕事に対する向き合い方はよく考えておくことが大切です。

仕事内容は様々ですが、特に営業などノルマが厳しい仕事に就いているような場合は、職場環境やその人の性質によっては心身的な負担が大変なものとなってしまうこともあります。

普段から真面目な性格の人は、仕事に関しても真面目にこなしていくものですが、あまりに真面目すぎるが故に「仕事を完璧にこなさなければならない」と自分で自分を追い詰めてしまうことも珍しくありません。
(⇒一人で完璧を目指さないで他人を頼ってみること

また、ノルマに達していないことから必要以上に焦ってしまったり、上司からの言葉に対して過剰に反応してしまったりして、精神的にどんどん追い詰められてしまうこともあります。

こうした精神的負担が増えていくに連れて、心身的に感じるストレスも大きく膨らんでいきますが、このストレスを上手く発散することでうつ状態に陥ってしまうことを防ぐことは可能です。

ところが、休日は仕事の疲れで何もしたくなくなるとか、趣味を楽しもうと思っても体力や気力が着いていかないなど、仕事による疲れとストレスが休日にも影響してしまうこともあります。

もちろん、疲れている中で無理をして外出することなどはおすすめできませんが、自分が楽しいと感じることにさえにも無気力になってしまう状態が2週間以上も続くとなると、うつ病を発症している恐れが高いと見て良いでしょう。

その他、いつも疲れている、夜眠れない、仕事のことばかりを考えてしまう、食欲が落ちてきた、憂うつな気持ちになることが増えた、自分自身に必要性は無いと考えるようになるなど、長期間精神的にも身体的にも何らかの症状が現れている場合は、すぐに医師に相談することをおすすめします。
(⇒うつ病の代表的な症状

うつ病を専門としているのは精神科や心療内科ですが、最初はかかりつけの内科などで話を聞いてもらうだけでも構いません。

症状によってはうつ病ではなく他の病気を発症していることも考えられますし、いきなり精神科に行くなんてなかなか勇気が出ない、という皆さんも多いかと思いますので、まずは今の症状について医師に相談してみるようにしましょう。

ただし、精神科や心療内科は決して怖いところではありません。皆さんが悩んでいること、不安や恐怖を感じていることについてしっかりと話を聞いてくれる医師がいますから、病院が怖いと思い込んでしまっている皆さんは、家族に付き添ってもらうなどして、病院に行く勇気を出してみることから初めてみると良いでしょう。

うつ状態の悪化を防ぐためにも仕事における負担を減らすことから

ストレスを感じる事柄は人それぞれ異なるものですが、大人の場合は仕事がストレスの大きな要因となっている場合が多く見られています。皆さんは仕事をしている時どのような気持ちで取り組んでいますか?

楽しいとかおもしろい、と感じながら仕事をしている人はごく少数かと思いますが、少々辛い仕事でもやり甲斐がある、達成感があるなどストレスを感じながらもポジティブな気持ちで仕事に取り組んでいる人はよく見られます。

しかし、中にはどんな仕事に対しても達成感を感じられず、ただ辛さや苦しさだけを感じてしまっている人も多く、ひどい場合は仕事に対する意欲が消えてしまい、無気力感に襲われてしまうこともあります。

こうした症状はうつ病にも繋がるので、早めに対処をしておくことが必要です。うつ病は発症すると治るまでに時間はかかりますが、適切な治療を受けることによって軽度の状態で抑えることができます。

無気力感に襲われる前に、仕事で感じる負担を軽くしていくことがうつ病の予防になりますから、もし今仕事をしていて辛さや苦しさに押しつぶされそうになっているという皆さんがいたら、自分の仕事の負担を少しずつ減らしていくようにしてください。

特に精神的な負担はうつ状態に陥る大きな原因となってしまいます。仕事量の多さにプレッシャーを感じる、仕事をこなせるか不安になる、上司に怒られるのではないかと恐怖を感じるなど、精神的に追いつめられるほどの負担を感じているようであれば、一度その環境を離れてみることをおすすめします。

その段階で心療内科や精神科を受診しても良いですが、まずは職場の環境を変えてみることから始めてみましょう。うつ状態を改善させるためには長期的に休暇を取ることが一番なので、仕事を休んで心身共に休養を取ってみてください。

または、働く職場を変えてみること、同じ職場でも働く部署を変えてみることなど、今いる環境を変えていくことで精神的負担がなくなり、うつ状態が緩和されていることもあります。

そのためには職場の上司や同僚に相談することが必要となりますが、どうしても身近な人に話すことができないような場合は、心療内科や精神科の医師に相談してみましょう。

医師に相談し、うつ病との診断を受けることができれば診断書を書いてもらうことができるので、仕事を長期的に休むことも可能となります。

他の人から見れば「仕事をさぼっている」「仕事をせずに怠けている」と思われることもありますが、うつ病を治療するためには休養を取ることが第一です。

もちろん、仕事を休むことは逃げることだと思ってしまう患者も少なくないですし、仕事に行かなければと強迫観念に付きまとわれてしまう患者もよく見られています。

しかし、こうした考え方を少しずつ変えていき、しっかり休養を取ることができればうつ病の症状は改善していきます。医師や周囲の家族にも協力してもらいながら、うつ病を治療していきましょう。

患者がパニック障害を併発している場合は「曝露療法」に付き添って

近年では子供も発症することも増えてきている「うつ病」。憂うつ感や気分の落ち込みといった精神的な症状から、睡眠障害や食欲不振、身体のだるさ、倦怠感などの身体的症状が現われますが、人によってはうつ病の症状だけではなく、他の精神疾患を併発している場合もあります。

そのため、うつ病ではない症状も他人からはうつ病の症状だと思われてしまうことも多く、うつ病に対する理解不足に繋がることもあるので、特に周囲にいる家族の皆さんは注意が必要です。

他の精神疾患の症状もうつ病の代表的な症状と重なる部分はありますが、うつ病に対する理解が少ないと、うつ病に現れない症状もうつ病だと思い込まれてしまうこともあるのです。

周囲の皆さんはまずうつ病という病気について理解すること、他の精神疾患との違いを理解することを心がけるようにしましょう。

では、ここからは精神疾患の一つである「パニック障害」について詳しく見ていきたいと思います。

パニック障害はうつ病と併発しやすい病気なので、うつ病を発症している皆さんは併発には十分気をつける必要があります。

症状としては主に「パニック発作」が現れますが、この発作はいつどこで起こるか分からない症状であるため、外出先や人がたくさんいる場所で発生することも少なくありません。

一度パニック発作が起きると「また発作が起きてしまうのではないか」という恐怖から、同じ状況に陥ることを避けるようになり、外出することが怖くなったり、人がたくさんいる場所に行けなくなってしまったり、普段の生活にも影響が現れてしまうこともあるのです。

こうしたパニック障害もうつ病と同様に不安感や恐怖感を覚えることがありますが、パニック発作の症状はパニック障害独特のものなので、うつ病とはまた違う病気として捉える必要があります。

そして、パニック障害を改善させていくためには、薬物療法だけではなく「認知行動療法」が重要となっています。認知行動療法はうつ病の治療でも使われますが、パニック障害でも認知行動療法は大変重要な治療法となっています。

認知行動療法は「曝露療法」とも呼ばれている治療法で、怖いと思っている状況にわざと曝していくことによって、症状を緩和させていくことがでいる治療法です。

例えば「電車の中でパニック発作が起きたらどうしよう」という恐怖も、少しずつ電車に乗ることを増やしていくことで恐怖を感じる状況に慣れさせていくことができるというわけです。

いきなり電車に乗るのではなくまずは駅に行ってみることから始めても良いですし、一駅だけ乗ってみるなど少しずつハードルを上げてみてください。

この曝露療法は、最初のうちは一人で行なうよりも家族や友達など周りにいる皆さんが付き添ってあげることでより安心して行なうことができます。

パニック発作の症状を改善させるためにも、周囲の皆さんは出来る限り患者の曝露療法に付き合ってあげるようにしましょう。

パニック障害や摂食障害など、他の精神疾患をうつ病と併発する恐れ

症状が単独で現れる場合ももちろんありますが、うつ病は他の精神疾患と併発しやすい病気であることが特徴的です。ここでは、うつ病と併発しやすい精神疾患について見ていくことにしましょう。

精神疾患には様々な症状がありますが、主にパニック発作を引き起こす「パニック障害」は、うつ病との併発率が非常に高いとされています。

パニック発作はいつ引き起こるか分からない発作で、動悸、不安感、手足の震え、しびれ、冷や汗、ほてり、手足の冷えなどの症状が同時に現れ、さらに「このまま死んでしまうのではないか?」という大きな恐怖感に襲われることが特徴となっています。

発作が引き起こる原因は人それぞれ異なっていますが、大切な人との別れ、過剰なストレス、ショックな出来事などが関わっていることが原因と考えられています。

発作が起きる時や場所も特定性がないため、外出先でいきなりパニック発作が起きてしまうことも少なくありません。その時の発作の恐怖によって、外出することが怖くなる、人に会うことが怖くなる、といったことから「また発作が起きたらどうしよう」という予期不安に繋がり、パニック障害を発症してしまうケースが多く見られています。

パニック発作が一度起きただけではパニック障害とは呼びませんが、ある状況の時に必ずといって良いほど不安感や恐怖感に苛まれ、発作が起きてしまう、という場合はパニック障害と診断されます。

また、このパニック障害の症状が長期的に続くと、うつ状態に陥ってしまうことも珍しくありません。パニック障害からうつ病を発症してしまうケースは多く見られていますので、まずはパニック障害自体の治療を適切に行なっていく必要があります。

反対に、うつ病の状態からパニック発作を引き起こすこともあるため、その場合もうつ病の治療をしっかり受けることでパニック障害との併発を防ぐことができるようになります。

うつ病もパニック障害も治療をすることで症状を和らげていくことができますから、まずは医師に相談し、適切な治療を受けることから始めていきましょう。

そしてパニック障害以外には、拒食や過食などの症状が現われる「摂食障害」もうつ病と併発しやすい病気となっています。

摂食障害は過激なダイエットや大きなストレスが原因で発症する精神疾患ですが、うつ病の状態から摂食障害を発症することも多く見られているので注意が必要です。

うつ病を発症すると何に対しても興味が持てなくなり、行動する気力が起こらなくなります。これが食べることに対してとなると、食欲がなくなり、何かを食べる気力にさえ繋がらなくなってしまうのです。

反対に過食に走るケースもあるので、それぞれに現れている症状を見て治療を行なっていくことが大切です。

食べることに対して無気力になってしまうと、患者自身はもう何も行動ができなくなってしまっている状態なので、家族や周りの皆さんは早めに医師に相談してください。

うつ状態になってもうつ病ではない?自分だけで判断することは避けて

「これってもしかして病気?」と、ちょっとしたきっかけから思い込んでしまうことは少なくありませんが、これはうつ病にも当てはまります。

皆さんは「擬態うつ病」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?擬態、という言葉にはある事柄に似せるという意味がありますが、まさにうつ病の症状に似せた症状が擬態うつ病の特徴になります。

つまり、偽物のうつ病とうわけですが、擬態うつ病にもうつ状態などの症状が現れています。そこで実際のうつ病だと勘違いしてしまうケースも多く、本当にうつ病を発症しているわけではないのに「私はうつ病なんだ」と思い込んでしまうのです。

初めは「もしかしたらうつ病かも?」と思うことから始まるケースが多いのですが、このようなことはうつ病の発症を早く発見するきっかけにもなるため、自分自身の症状に対するちょっとした疑いが全て悪いこととは言い切れません。うつ病は発症していることに早く気付くことで、回復も早くなります。

しかし、これは本当にうつ病を発症しているケースだけに言えることで、うつ病を発症している人は自分がうつ病であると思っていない場合がほとんどです。

または、うつ病を発症しているかもしれないと思っていても、他人にはあまり話すことができず一人きりで考え込んでしまうような場合が多く、知らない間にうつ状態が進行してしまっていることも少なくありません。

反対に擬態うつ病の場合は「自分はうつ病だから」という言い訳から、他人に甘えたり、他人を頼りすぎていたり、周囲の人達から優しくされたいがために自分がうつ病であることをアピールする傾向が強くあります。

従来型のうつ病は、他人に迷惑をかけるからうつ病であることなんて言えない、と自分自身の心の中に止めておいてしまうことが多いので、うつ病の症状とは正反対であることが擬態うつ病の大きな特徴とも言えます。

しかし、こうした擬態うつ病の症状もある種の精神疾患と考えられることもあるため、症状を放っておくことはできません。近年では、従来型のうつ病と正反対の症状が見られる「新型うつ病」
などの発症率も高くなってきていることから、擬態うつ病もまた違ったタイプの精神疾患として考えられているのです。

擬態うつ病はうつ病と同じような症状が見られているものの、うつ病は発症していないため、抗うつ剤などの薬を使っても効果はありません。

うつ病ではないのですから効果がなくて当然なのですが、今度は薬が効かないことに対する辛さを訴えるようになる場合もあるため、周りにいる人々もその人自身の行動や言動などをよく見ておく必要があります。

また、自分自身で「自分はうつ病である」と決めつけないことも重要なポイントです。うつ病かうつ病でないかは医師による判断に任せ、個人で判断することは避けましょう。

少しでも不安があれば心療内科や精神科を受診して、医師に話を効い聞いてもらうことをおすすめします。