うつ病

うつ病の恋人と長く付き合っていくためには心に余裕を持つことが必要

大好きな恋人がうつ病になってしまった・・・こんな時、皆さんは恋人に対してどのように接していきますか?

今までと変わらないように接することはまず無理、と思うことがほとんどかと思いますが、あまりに接し方が変わってしまうと相手を不安にさせてしまうことがあります。

うつ病という病気に戸惑うことは仕方のないことなので、どのように接することが正解なのか分からない、という人も少なくありません。

また、今まで通りに接するとかえって相手に負担をかけてしまうこともありますし、昨日と今日では相手の気分が違うことから、接し方を変えなければならなくなってしまう、という悩みも現れるようになってしまいます。

恋人同士だったはずなのに素っ気なくなる、話をあまりしたがらなくなる、電話やメールの回数も少なくなる、一緒に出かけられなくなるなど、恋人らしいことも普通にできなくなってしまうのがうつ病の特徴でもあります。

このままでは付き合っていけない、と思ってしまうことから、どちらかがうつ病を発症したことをきっかけに別れてしまうカップルも珍しくありません。

相手がうつ病を発症したから別れるといった場合もあれば、うつ病を発症した本人から相手に別れを切り出す場合もあります。

嫌いになったわけではないけれど一緒にいることが辛い、自分では全てを支えきれない、どう接していいか分からない、自分がうつ病になったことで相手に迷惑をかけてしまう、といった理由から別れてしまうカップルが多く見られています。

しかし、その反対にうつ病を発症しても今まで通り恋人として付き合っていく、または結婚をして家庭を築く、というカップルもいるため、うつ病は二人を引き離してしまう原因になるだけではないのです。

もちろん、うつ病の患者と長く付き合っていくためには様々な苦労があります。恋人がうつ病で苦しんでいるのに何もできない、その苦しさに押しつぶされそうになることもありますし、もう一緒にいることはできないと考えてしまう日もあります。

ですが、うつ病の人と向き合う上でこのような悩みはあって当たり前のことです。恋人のことを大切に考えているからこそ生まれてくる悩みや苦しみですから、その時間も大切にしていきましょう。

そしてその思いを少しでも楽にするためには、うつ病という病気を理解した上で無責任になることが必要です。うつ病の恋人と長く付き合っていくためには、うつ病を理解するだけではなく、うつ病の特徴と向き合うことである意味での無責任さを心得ることが大切なのです。

相手の気分の変化によってイライラしたり、もう嫌だと投げ出したくなったりした時は、一度距離を置いてみることをおすすめします。
(⇒大切な人がうつ病になってもまずは自分を大切に

うつ病の人を支える側の皆さんまでうつ状態になってしまっては元も子もありませんから、冷静に接することができるようになるまで距離を置いてみてください。うつ病の恋人と付き合っていくためには心の余裕が必要なのです。

物事に対するこだわりが過剰に現われてしまう「強迫性障害」とうつ病

皆さんは何か物事に対してこだわっていることはありますか?食べ物の食べ方、寝る時の姿勢、お風呂に入った時に身体を洗う順番など、ちょっとしたこだわりから「絶対にやらなければ気が済まない」というこだわりまで様々あることかと思いますが、このこだわりが過剰に現れてしまうのが「強迫性障害」です。

例えば、手をよく洗っていてもまだ汚れている気がして何度も何度も手をあ洗ってしまうとか、掃除をしてもまだゴミが残っている気がして掃除が一向に終わらないといったように、強迫性障害の人は何か一つの物事に対して過剰にこだわってしまう傾向が強く見られています。

また「○○は○○しなければならない」といったように、一つの考え方に捕らわれがちな性格の人も強迫性障害を発症しやすくなっているため、性格の面からも注意していくことが重要となっています。

そして、このような強迫性障害はうつ病との併発率も高くなっていることが特徴として挙げられます。うつ病と発症しやすい精神疾患にはパニック障害や摂食障害がありますが、強迫性障害もまたうつ病と一緒に現われることが多い精神疾患となっています。

うつ病を発症すると憂うつ感や不安感、恐怖感などネガティブな感情がつきまといますが、強迫性障害と併発している場合は、不安感や恐怖感が現われることが多く見られています。

何か物事に対して大きな不安がある、何か行動を起こすことに対して恐怖がある、といったように、不安や恐怖に捕らわれてしまうことで考えることや行動することができなくなってしまうのです。

強迫性障害はうつ病と併発することで、さらに不安感や恐怖感が大きくなってしまうので、どちらの症状もしっかり治療していくことが必要となります。

心療内科や精神科ではうつ病の治療も強迫性障害の治療も行なわれていますので、少しでもおかしいと思ったらまずは医師に相談してみてください。

本人自身が気付いていなくても、周りにいる家族の皆さんなど「最近様子が変わった」とか、変化が見られているようであれば、それとなく話を聞いてみるようにしましょう。

また、うつ病も強迫性障害も脳内物質の「セロトニン」の不足が発症の原因と考えられているため、セロトニンの分泌力を高めていくことによって、症状を和らげていくことが可能となっています。

セロトニンはうつ病や強迫性障害の薬物療法で用いられる「抗うつ薬」でも補うことができますが、普段の生活習慣からでもセロトニンを増やしていくことはできます。

栄養バランスの良い食生活を心がけること、適度な運動を行なうこと、早寝早起きをして朝型の生活を送ること、太陽の光を浴びることなど、実生活の中でセロトニンの働きを高めていくこともできますので、薬物療法に頼るだけではなく、生活リズムを整えて規則正しい毎日を送れるよう心がけていきましょう。

その他にも、認知行動療法によって強迫性障害とうつ病を改善していくこともできます。

「うつ病だから」と言い訳をしない!他人に依存させすぎないように

うつ病の症状を改善させるためには、まず自分一人で頑張らないようにすることが大切です。

一般的に真面目で几帳面な性格の人、何事に対しても完璧主義の人、他の人に頼らず何でも自分でやろうとしてしまう人がうつ病を発症しやすいと考えられているため、うつ病の発症を予防・改善するためにも、性格や性質を見直し、一人で頑張ることを避けることが重要な治療法となっているのです。

今まで他人に頼らず何事も一人で頑張ってしまっていた皆さんは、うつ病を発症したことをきっかけに自分のことを少し甘やかしてあげることを覚えてください。

一人で頑張り続けてもうつ病の症状は一向に改善されませんので、まずは他人を頼ってみることから始めてみましょう。

仕事についてもそうですし、毎日の家事についても周りにいる家族を頼ってみるなど、自分一人で抱え込まないようにしてくださいね。

しかし、うつ病の患者によってはこうした生活を続けていくことによって、他人に依存しすぎてしまうこともあるので注意が必要です。

「自分はうつ病だから」という言い訳から、何でも他人任せにしてしまう、自分でできることも他人にやってもらうようになるなど、うつ病を発症したことをきっかけに本来ならば自分でできることも自分でやることを諦めてしまう、という人も少なくありません。

もちろん、うつ状態がひどい場合は自分から何かを行動することができなくなってしまっているため、他人に頼らなくてはならない状態になっていますが、何につけても「自分はうつ病だから」という言い訳を使っていては、治るものも治らなくなってしまいます。

うつ病の症状を改善させるためにはまず他人に甘えることが大切ですが、その先にはやはり他人の力を借りながらも自分自身で生きていく力を養うことが必要となっていきます。

うつ病を治したいのであれば、うつ病であることを言い訳にせず、自分自身の力で生きていくために自ら行動に移していくことが大切なのです。

基本的に抗うつ薬などの薬物療法によってうつ状態を緩和させていきますが、薬物療法だけではうつ病を完治させることはできません。

うつ病になってしまった原因であるストレスを取り除き、環境を変えて休養を取ることを第一に考えなければなりませんし、認知行動療法によって今までの自分で考え方を徐々に変えていくこともうつ病から抜け出すためには必要となっています。

何でも他人任せにして薬物療法だけに頼っていてもうつ病は治すことができませんので、まずは「うつ病だから」という言い訳をすることをやめる、家事でも仕事でも勉強でも少しずつで良いので自分でチャレンジしてみる、何に対しても「できなくても大丈夫」と考えてみるなど、まずはやってみることから始めてみてください。

家族など周囲の皆さんも患者が自分から前に進めることができるように、他人に依存させすぎないよう見守っていくようにしましょう。

うつ状態になってもうつ病ではない?自分だけで判断することは避けて

「これってもしかして病気?」と、ちょっとしたきっかけから思い込んでしまうことは少なくありませんが、これはうつ病にも当てはまります。

皆さんは「擬態うつ病」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?擬態、という言葉にはある事柄に似せるという意味がありますが、まさにうつ病の症状に似せた症状が擬態うつ病の特徴になります。

つまり、偽物のうつ病とうわけですが、擬態うつ病にもうつ状態などの症状が現れています。そこで実際のうつ病だと勘違いしてしまうケースも多く、本当にうつ病を発症しているわけではないのに「私はうつ病なんだ」と思い込んでしまうのです。

初めは「もしかしたらうつ病かも?」と思うことから始まるケースが多いのですが、このようなことはうつ病の発症を早く発見するきっかけにもなるため、自分自身の症状に対するちょっとした疑いが全て悪いこととは言い切れません。うつ病は発症していることに早く気付くことで、回復も早くなります。

しかし、これは本当にうつ病を発症しているケースだけに言えることで、うつ病を発症している人は自分がうつ病であると思っていない場合がほとんどです。

または、うつ病を発症しているかもしれないと思っていても、他人にはあまり話すことができず一人きりで考え込んでしまうような場合が多く、知らない間にうつ状態が進行してしまっていることも少なくありません。

反対に擬態うつ病の場合は「自分はうつ病だから」という言い訳から、他人に甘えたり、他人を頼りすぎていたり、周囲の人達から優しくされたいがために自分がうつ病であることをアピールする傾向が強くあります。

従来型のうつ病は、他人に迷惑をかけるからうつ病であることなんて言えない、と自分自身の心の中に止めておいてしまうことが多いので、うつ病の症状とは正反対であることが擬態うつ病の大きな特徴とも言えます。

しかし、こうした擬態うつ病の症状もある種の精神疾患と考えられることもあるため、症状を放っておくことはできません。近年では、従来型のうつ病と正反対の症状が見られる「新型うつ病」
などの発症率も高くなってきていることから、擬態うつ病もまた違ったタイプの精神疾患として考えられているのです。

擬態うつ病はうつ病と同じような症状が見られているものの、うつ病は発症していないため、抗うつ剤などの薬を使っても効果はありません。

うつ病ではないのですから効果がなくて当然なのですが、今度は薬が効かないことに対する辛さを訴えるようになる場合もあるため、周りにいる人々もその人自身の行動や言動などをよく見ておく必要があります。

また、自分自身で「自分はうつ病である」と決めつけないことも重要なポイントです。うつ病かうつ病でないかは医師による判断に任せ、個人で判断することは避けましょう。

少しでも不安があれば心療内科や精神科を受診して、医師に話を効い聞いてもらうことをおすすめします。

不登校とうつ病、傷ついてしまった子供の心を守っていくためには

小学生や中学生、高校生は1日の大半を学校で過ごすことになります。勉強だけではなく部活動や友達との人間関係、または恋愛など様々なことを経験できる点が学校の魅力ですが、「学校に行くことがつまらない」「学校に行きたくない」と感じている生徒は決して少なくありません。

実際に学校に対して反発して学校に行かなくなる子生徒もいますが、学校に行きたいけれど行けない、いわゆる「不登校」や「登校拒否」も非常に多く見られています。

特に中学生の不登校は目立っており、中学時代に不登校だったことから全日制の高校に行けなくなってしまった、という生徒も少なくありません。

こうした不登校の原因はそれぞれ異なる部分はありますが、やはり学校生活における問題、家庭での問題が大きな原因として考えられています。

学校生活は親には見えない部分がありますから、お子さんがいる皆さんは自分の子供が実際にどのような生活を学校で送っているのか、気にしたこともあるのではないでしょうか?

小学生のうちは学校であったことを何から何まで話してくれたのに、中学生になってから学校でのことを全く話さなくなってしまった、さらに家ではまともに口すら利かなくなってしまった、という親子関係の問題を抱えている家庭も少なくないため、家庭環境も大きな要因の一つと考えられているのです。

例えば学校でいじめられていたような場合、当の本人から「自分はいじめられている」と言ってくることは滅多にありません。

自分がいじめられていることが恥ずかしいから、いじめられていることを知ったら親が悲しむから、といったような理由から、もしいじめられていても親には黙って学校に行き、一人で悩みを抱えている生徒は決して少なくないのです。

このような状態が続くと、いじめによるストレスや悩みによる負担から、うつ病を発症してしまうケースが多く見られています。

うつ病は働き盛りの年代に多く見られる症状として知られていますが、近年では子供がうつ病を発症することも増えてきています。

子供でもうつ病になるの?と疑問に思う皆さんも多いかもしれませんが、子供も抱えている悩みや不安に押しつぶされてしまい、一人ではどうにもできなくなってうつ病を発症してしまうことがあるのです。

大人の場合は仕事や人間関係のストレスや環境の変化などが大きな発症原因と考えられていますが、子供の場合も同じです。

学校における人間関係、勉強、家庭環境など、自分が今置かれている状況の辛さや苦しさなどからうつ病になってしまうことがあります。

うつ病を発症すると学校に行く気力がなくなり、学校に行きたくても行けなくなってしまう生徒が多いことから、うつ病を発症すると不登校になるケースが実際に見られています。

子供の傷ついた心を守っていくためにも、普段から子供の行動や言動に注意しておくこと、様子に変化が見られたら一度話を聞いてみるようにしてください。

患者がパニック障害を併発している場合は「曝露療法」に付き添って

近年では子供も発症することも増えてきている「うつ病」。憂うつ感や気分の落ち込みといった精神的な症状から、睡眠障害や食欲不振、身体のだるさ、倦怠感などの身体的症状が現われますが、人によってはうつ病の症状だけではなく、他の精神疾患を併発している場合もあります。

そのため、うつ病ではない症状も他人からはうつ病の症状だと思われてしまうことも多く、うつ病に対する理解不足に繋がることもあるので、特に周囲にいる家族の皆さんは注意が必要です。

他の精神疾患の症状もうつ病の代表的な症状と重なる部分はありますが、うつ病に対する理解が少ないと、うつ病に現れない症状もうつ病だと思い込まれてしまうこともあるのです。

周囲の皆さんはまずうつ病という病気について理解すること、他の精神疾患との違いを理解することを心がけるようにしましょう。

では、ここからは精神疾患の一つである「パニック障害」について詳しく見ていきたいと思います。

パニック障害はうつ病と併発しやすい病気なので、うつ病を発症している皆さんは併発には十分気をつける必要があります。

症状としては主に「パニック発作」が現れますが、この発作はいつどこで起こるか分からない症状であるため、外出先や人がたくさんいる場所で発生することも少なくありません。

一度パニック発作が起きると「また発作が起きてしまうのではないか」という恐怖から、同じ状況に陥ることを避けるようになり、外出することが怖くなったり、人がたくさんいる場所に行けなくなってしまったり、普段の生活にも影響が現れてしまうこともあるのです。

こうしたパニック障害もうつ病と同様に不安感や恐怖感を覚えることがありますが、パニック発作の症状はパニック障害独特のものなので、うつ病とはまた違う病気として捉える必要があります。

そして、パニック障害を改善させていくためには、薬物療法だけではなく「認知行動療法」が重要となっています。認知行動療法はうつ病の治療でも使われますが、パニック障害でも認知行動療法は大変重要な治療法となっています。

認知行動療法は「曝露療法」とも呼ばれている治療法で、怖いと思っている状況にわざと曝していくことによって、症状を緩和させていくことがでいる治療法です。

例えば「電車の中でパニック発作が起きたらどうしよう」という恐怖も、少しずつ電車に乗ることを増やしていくことで恐怖を感じる状況に慣れさせていくことができるというわけです。

いきなり電車に乗るのではなくまずは駅に行ってみることから始めても良いですし、一駅だけ乗ってみるなど少しずつハードルを上げてみてください。

この曝露療法は、最初のうちは一人で行なうよりも家族や友達など周りにいる皆さんが付き添ってあげることでより安心して行なうことができます。

パニック発作の症状を改善させるためにも、周囲の皆さんは出来る限り患者の曝露療法に付き合ってあげるようにしましょう。

負担になってメールができなくなることも、連絡は気長に待ってみて

気分が優れず落ち込んでしまうことは誰にでもあることですが、うつ病を発症するとその症状が長期的に現れるようになります。

気分の落ち込みの他、何も理由はないのにイライラしたり、何事に対しても無気力になってしまったり、気分に様々な変化が現れるため、人によってはただのわがままなのではないかとか、自分勝手なだけなのではないかとか、その人自身の人格を疑われてしまうことも少なくありません。

しかし、うつ病を発症している人はわがままや自分勝手に行動しているわけではなく、うつ病という病気がこのような状態にしてしまっているのです。

例えば、現代を生きる私達にとって非常に身近なメールというツールも、うつ病の患者には負担になってしまうこともあります。

実際にメールが好きではないとか、メールを打つことが面倒に感じるとか、日頃からそう思っていてメールをしない、という人は多く見られていますが、こうした人は自分の意思で「メールをしない」という結論に至っているので特に問題はありません。

問題なのは「メールを返さなければならない」「メールを返さなければ相手の迷惑になる」など、メールに対して真面目に捉えすぎてしまっているような場合です。

一般的にうつ病は真面目で完璧主義の人、お人よしで他人からの頼みを断れない人など、ついつい考えすぎてしまいがちな人はうつ病を発症しやすい性格と考えられているため、メールに対して真面目に捉えすぎてしまっている場合も、メールというツールが精神的な負担になってうつ病を発症してしまうことがあるのです。

近年では仕事においてはもちろん、家族や友達との連絡手段としても欠かせないものとなっているメールは、基本的には気軽なコミュニケーションツールで生活の中にも取り入れやすいものですが、人によってはメールをすること自体に負担を感じて、メールができなくなってしまうことがあります。

うつ病を発症している人だけではなく、いつもは律儀にメールを返してくれる人でも時々メールの返信が止まるなど、変化がある場合は状況をゆっくり見守ってあげましょう。

「どうして返信しないの?」とか「早く返事欲しいんだけど」というように、メールの返信を要求するようなことは絶対に避けてください。

いつもメールを返してこないような場合は、相手からちょっと謝られる程度で状況は治まりますが、根が真面目でメールに対しても真面目に捉えすぎてしまう人、うつ病を発症していて精神状態が不安定になっている人に返信を要求してしまうと、「早くメールを返さなければならない」と強迫観念に襲われてしまうこともあります。

このような状態になると、うつ病を発症している人はうつ状態が悪化してしまうこともありますし、現在はうつ病を発症していない場合でもうつ状態に陥ってしまう恐れが考えられますから、周囲にいる皆さんは相手の負担にならないよう、連絡を気長に待つことも必要でしょう。

パニック障害や摂食障害など、他の精神疾患をうつ病と併発する恐れ

症状が単独で現れる場合ももちろんありますが、うつ病は他の精神疾患と併発しやすい病気であることが特徴的です。ここでは、うつ病と併発しやすい精神疾患について見ていくことにしましょう。

精神疾患には様々な症状がありますが、主にパニック発作を引き起こす「パニック障害」は、うつ病との併発率が非常に高いとされています。

パニック発作はいつ引き起こるか分からない発作で、動悸、不安感、手足の震え、しびれ、冷や汗、ほてり、手足の冷えなどの症状が同時に現れ、さらに「このまま死んでしまうのではないか?」という大きな恐怖感に襲われることが特徴となっています。

発作が引き起こる原因は人それぞれ異なっていますが、大切な人との別れ、過剰なストレス、ショックな出来事などが関わっていることが原因と考えられています。

発作が起きる時や場所も特定性がないため、外出先でいきなりパニック発作が起きてしまうことも少なくありません。その時の発作の恐怖によって、外出することが怖くなる、人に会うことが怖くなる、といったことから「また発作が起きたらどうしよう」という予期不安に繋がり、パニック障害を発症してしまうケースが多く見られています。

パニック発作が一度起きただけではパニック障害とは呼びませんが、ある状況の時に必ずといって良いほど不安感や恐怖感に苛まれ、発作が起きてしまう、という場合はパニック障害と診断されます。

また、このパニック障害の症状が長期的に続くと、うつ状態に陥ってしまうことも珍しくありません。パニック障害からうつ病を発症してしまうケースは多く見られていますので、まずはパニック障害自体の治療を適切に行なっていく必要があります。

反対に、うつ病の状態からパニック発作を引き起こすこともあるため、その場合もうつ病の治療をしっかり受けることでパニック障害との併発を防ぐことができるようになります。

うつ病もパニック障害も治療をすることで症状を和らげていくことができますから、まずは医師に相談し、適切な治療を受けることから始めていきましょう。

そしてパニック障害以外には、拒食や過食などの症状が現われる「摂食障害」もうつ病と併発しやすい病気となっています。

摂食障害は過激なダイエットや大きなストレスが原因で発症する精神疾患ですが、うつ病の状態から摂食障害を発症することも多く見られているので注意が必要です。

うつ病を発症すると何に対しても興味が持てなくなり、行動する気力が起こらなくなります。これが食べることに対してとなると、食欲がなくなり、何かを食べる気力にさえ繋がらなくなってしまうのです。

反対に過食に走るケースもあるので、それぞれに現れている症状を見て治療を行なっていくことが大切です。

食べることに対して無気力になってしまうと、患者自身はもう何も行動ができなくなってしまっている状態なので、家族や周りの皆さんは早めに医師に相談してください。

学校生活よりも見えにくいインターネット上のコミュニティの付き合い

皆さんは何か特定のコミュニティに属していることがあるでしょうか?学校の部活動やサークル活動、同じ趣味を持った仲間同士の集まり、インターネット上の付き合いなど様々なコミュニティがありますが、こうした特定のコミュニティに属していることからうつ病を発症し得るケースもあります。

学校のクラスや職場の部署などにも言えることなのですが、特定の人が集まって何か物事に対して行動するとなると、どうしても閉鎖的な活動になることが多く見られています。

例えば、学校での部活動の仲間には仲の良い友達もいれば、あまり仲が良くない友達や嫌いな人、何となく気に入らない人がいる場合もありますよね。

こうした閉鎖的な空間で問題が起きると、ちょっとしたすれ違いでも大きな問題に発展してしまうことがあります。

無視や仲間はずれといったいじめの問題が発生してしまうことも少なくないため、学校の先生や親達が知らない部活動内でいじめが行なわれることも非常に多く見られていることが現状です。

部活動は、中学生や高校生にとって自分を磨いて成長していくために必要なコミュニティですが、場合によっては部活動内で起きた問題が原因でうつ病を発症してしまった、という学生も少なくありません。

本来ならば楽しいはずの部活動も、いじめが起きているせいで楽しめず、ひどい場合は学校にさえも行けなくなり、不登校になってしまう場合もあります。

不登校とうつ病の関係は深いものがあるので、学校関係者や親同士の繋がりは意識して大事にしていくことをおすすめします。

また、近年では同じ趣味を持った仲間同士の付き合いやインターネット上のコミュニティの付き合いがある人も多く、そのようなコミュニティの中で起きた問題が原因でうつ病を発症するケースもあるため、年代問わず注意が必要となります。

インターネットは様々な年齢層の人いる空間で、性別も違えば住んでいる所も全く違う人と交流ができるとても特殊な空間となっています。

現在では当たり前のようにコミュニケーションツールの一つとして利用されているインターネットですが、インターネットの空間もまた閉鎖的な特徴があるため、ネット上でのいじめも少なくありません。

中学校や高校では「裏サイト」などがある学校もありますし、同じ趣味の人が集まったインターネット上のコミュニティで無視や仲間はずれといった悪質ないじめが起きていることもあるので、特に中学生や高校生のお子さんがいる皆さんは、こうしたインターネット上のコミュニティに対する問題についてもよく考えておく必要があります。

インターネット上のことは普段の学校生活以上に見えづらいところがあり、本人も親や兄弟には話さない部分もたくさんあるため、気付かないことが多いのですが、一緒に生活をしていく中で本人の行動や言動に少しでも変化が見られているようであれば、一度よく話を聞いてみるようにしましょう。

うつ病の人と付き合うことに疲れたら周りにいる人達も休養を取って

人と人とのコミュニケーションは、私達が生きていく上で欠かせないものです。しかし、時には誰とも話をしたくない、誰にも会いたくないと思ってしまうこともありますよね。

こうした感情になってしまうことは誰でもあるものですが、大抵は一時的なものです。落ち込んでいて誰にも会いたくない、と感じていても、時間が経つにつれて憂うつな気分も徐々に薄れていきます。

ただ、気分が落ち込んでいる状態が長く続いていて、人に会いたくない気持ちが長期化しているような場合は、うつ病を発症してしまっている恐れが考えられるので注意が必要です。

もし、皆さんが大切に思っている家族や恋人、友達にこうした症状が現れていたら、まずは本人の話をよく聞いてあげるようにしましょう。

話を聞いてもらうだけでもうつ状態は緩和し、気持ちも少しずつ楽になっていきます。最近家族の様子がおかしい、恋人や友達に元気がないなど、何らかの変化が見られているようであれば、何でも良いので話を聞いてあげてみてください。

また、うつ病は適切な治療を受けることで症状を改善していくことができる病気なので、早めに病院に行くことを勧めるようにしましょう。
(⇒うつ病の治療は心療内科や精神科で

人によっては病院に行くことを拒否することもありますが、そのような場合は強制せず、ゆっくり見守ることも大切です。

うつ病である自覚がない患者も多いので、治療を受けに行く、というよりもちょっと医師に相談しに行くような雰囲気で病院の受診を勧めると良いでしょう。

うつ病の治療は基本的には通院治療で自宅で療養することになりますから、家族の皆さんの協力が必要となります。うつ病は一人で治療できる病気ではないので、できる限りのことは協力してあげるようにしましょう。
(⇒うつ病になったら周りに人がいる生活を

しかし、時には患者の不安定さに振り回されて疲れてしまうこともあるものです。うつ病の人と付き合っていくと、どうしてこの人はうつ病になんてなってしまったのか、自分は一体どうやって接することが正解なのか、このままでうつ病は治るのか、といったように、周りにいる皆さんまで悩んでしまうことも増えてしまいますよね。

それだけ患者本人に対する思いが強く、どうにか救ってあげたいと感じている証拠でもあるのですが、支える側である皆さんが悩んでしまうと、今度は皆さんがうつ状態に陥ってしまう恐れも考えられます。

うつ病の家族や恋人に付き合っていたら、自分までうつ状態になってきてしまった、というケースは決して珍しくありません。

うつ病の患者を助けようと頑張るあまりに、うつ状態に陥ってしまうこともあるので、うつ病の人と付き合っていくことに疲れてしまったら、皆さんも休養を取ることをおすすめします。

何事に対しても患者のことを気にする必要はありませんし、患者を優先に行動しなくてもいいのです。うつ病の人を助けようとするだけではなく、まずは自分の心と身体を大事にしてあげてくださいね。