うつ病と身体的な症状

身体のだるさ、動悸やめまいなど身体的な症状の変化にも目を向けて

「うつ病」と聞いた時にまず思い浮かぶのは、憂うつになる、気分が塞ぐなどの精神的な症状かと思います。もちろん、こうした精神的な症状はうつ病の典型的な症状ですが、うつ病を発症すると身体にも様々な影響が現われるようになります。

うつ病を発症した際に見られる身体的な症状としては、身体のだるさ、重さ、食欲不振、睡眠障害、頭痛、動悸、めまい、肩こり、便秘などの症状が挙げられ、女性の場合は生理不順になってしまうこともあります。

この中でも非常に多く見られているのは「睡眠障害」です。最近眠りが浅くなって夜中に起きてしまう、まだ起きる時間ではないのに明け方になると目が覚めてしまう、夜なかなか寝付けない、など睡眠に関する悩みが長期的に続いているようであれば、一度病院で診てもらうことをおすすめします。

不眠の状態が続くと様々な病気を発症しやすくなりますし、うつ状態もますます悪化してしまいます。

また、睡眠障害が現れていることからうつ病に発展してしまうケースも珍しくありませんので、睡眠に関して何らかの悩みを抱えている場合は早めに医師に相談してみましょう。

その他にも、朝起きるのが辛い、身体が鉛のように重くなってだるいといった症状も代表的なうつ病の症状です。

最初は「ちょっと疲れているだけ」と思うことも多いのですが、2週間以上同じような状況が続いているような場合は、うつ病を発症している恐れも考えられます。

もちろん、身体のだるさや重さなどはうつ病以外の病気を発症していることもありますから、まずはかかりつけの医師に診てもらい、問題がないようであれば心療内科や精神科を受診するようにしましょう。

身体的な症状はうつ病とは気付きにくく、ただの疲れとか風邪と判断されてしまうことも少なくありません。

今現れている身体的な症状の他にも、憂うつになる、イライラする、無気力になる、といったような症状も併せて見られる場合は、その旨もしっかり医師に伝えてみてください。

また、こうした身体的な症状が主に現れるうつ病のタイプに「仮面うつ病」があります。

仮面うつ病は、身体がだるくて重い、頭痛やめまいがする、胃が痛くなる、ひどい肩こりに悩んでいる、食欲や性欲がなくなる、便秘や下痢の症状があるなど、身体的な症状が主に見られることが特徴となっているうつ病です。

従来のうつ病の症状でも身体的な症状は現われるものの、精神的な症状の方が目立っていることが特徴的でしたが、仮面うつ病の場合は身体に症状が見られる場合がほとんどであるため、内科などを受診しても医師からは「疲れているみたいですね」と診断されるだけ、ということも少なくありません。

仮面うつ病は周囲から非常に分かりにくく、患者本人もうつ病と気付いていないケースが多いのですが、内科を受診しても症状の原因が見つからないような場合は、心療内科や精神科の受診をおすすめします。