うつ病の回復期

調子が良くなってきたように見えていても注意が必要、うつ病の回復期

うつ病は治療を続けていくことで、徐々に身体の調子が良くなっていきます。この状態をうつ病の「回復期」と呼びます。

治療を始めてから大体1ヶ月で回復期に入る人もいますし、3ヶ月程度経ってから回復期に入る人もいるため、人それぞれ異なっていますが、適切な治療を続けていけば症状は緩和されていきます。

しかし、回復期に入ったからといって油断は禁物です。回復期はうつ病が完全に治ったわけではありませんし、ふとした拍子にうつ状態が悪化してしまうこともあるため、周囲の人々も注意が必要となります。

うつ病は回復期に入ると憂うつ感や気分の落ち込みが和らいでいきますが、まだうつ状態から少し抜け出しただけの状態なので、いきなり外出したり、人と会ったりすることはまだ控えておいた方が良いでしょう。

患者自身も憂うつ感が和らぐので自分から何かをしよう、という気持ちにはなるのですが、うつ状態はまだ残っているので無理をすると悪化してしまう恐れもあるのです。

また、回復期といっても抗うつ剤を服用していることによってうつ状態が緩和されているだけであることから、家族や友達など周りにいる皆さんは「まだ完治していない」ということをしっかり理解しておく必要があります。

抗うつ剤にはうつ状態を緩和させる効果がありますから、薬を服用している間はうつ状態が改善された状態になっています。

しかし、回復期になって「症状が良くなった!」ということから、薬の服用をやめてしまったり、薬を服用する量を少なくしてしまったりすると、症状は元に戻ってしまいます。

せっかく回復していたのに症状が悪化してしまうことも大いに考えられることですので、調子が良くなってきたように見える場合でも、医師から処方された薬はしっかり服用するようにしましょう。

患者自身が心がけることはもちろん必要ですが、家族の皆さんもしっかり見てあげていてください。抗うつ剤の服用を勝手にやめてしまうことは非常に危険なので、回復期に入っても医師の指示に従って薬物療法を続けていくようにしましょう。

薬の量を減らしていくためには医師からの診断が必要となっていますから、個人の判断で薬物療法をやめないよう注意してください。

また、うつ病の回復期では徐々に元の生活に戻っていくため、仕事や学校生活などにも少しずつ慣れていくことができるようにもなります。

ただし、うつ病を発症する前のような生活にすぐに戻れるわけではないので、今自分ができることから少しずつ始めていくことが必要です。

職場や学校側とよく話し合い、自分のペースで仕事や学校生活に慣れていくようにしましょう。決してうつ病を発症する前と同じ状況にならないよう、ゆっくり慣れていくことが大切です。

回復期は「悪化したらどうしよう」「治らなかったらどうしよう」という不安も付きまとう時期なので、周りにいる皆さんも注意してみてあげるようにしましょう。